工芸とアートが融合する城下町、松本で、日常生活に小さな潤いをもたらすクラフトと出合う

クラフトフェアまつもとの写真
新緑の香りをのせた爽やかな風とともに、長野県松本市では、工芸の季節がやってきました。

ゴールデンウィークの始まりとなる4月末から、5月の最終土曜・日曜(今年は28、29日)に開催される「クラフトフェアまつもと」までの1カ月、松本では、工芸、クラフトのイベントが目白押しの「工芸の五月」が開かれています。

松本と工芸

松本クラフトフェア
そもそも城下町の松本は、江戸時代にはさまざまなジャンルの職人が集められ、大正時代は和家具の産地として有名でした。
けれど戦争によってその生産はストップ。
後に松本民芸家具の創始者となる池田三四郎は、バラバラになった腕の立つ木工職人を集め、戦後の日本の暮らしに必要とされるであろう洋家具を作らせました。

それ以前に池田が大きな影響を受けた日本民芸の祖・柳宗悦、松本市美術館で現在企画展示中のバーナード・リーチをはじめ、そうそうたる職人たちが池田のもとを訪れ、松本民芸家具の基礎が築かれていきます。

一方、松本は湿気が少ないことから、木工の職人が拠点を構えるには条件のよい街でした。

戦後の大量生産・大量消費に背を向けた自然回帰運動により、地方では半自給自足のコミューン的工房が生まれる動きが増加。
それと時を同じくして始まったのが、日本ではもっとも長い歴史を誇ると言われる「クラフトフェアまつもと」です。
イギリスやアメリカのクラフトフェアを見てきた木工家たちが中心になって、1985年にスタートさせました。
全国には陶器を中心に始まったイベントが多いのですが、木工から始まったのが松本ならではです。

クラフトフェアまつもととは

matsumotocraft2
 「クラフトフェアまつもと」は今年で33回目を迎えます。ここ数年、暮らしのおしゃれを提案する人気スタイリストさんや料理研究家さんなどによる発信で、手仕事ブームが起こり、今ではなんと2日間で6万人もの来場者があるイベントになりました。

またクラフトの技術を用いたアート作品も含まれるようになりました。
松本駅お城口から会場のあがたの森まで徒歩10数分。
青々とした芝生の公園にはクラフト作家に加えランチプレート、パンやお菓子、コーヒーなどの250組もの出店があります。

嵐のように買い物していく業者さんも多いので、好きな作家の商品をどうしてもゲットしたいというお気持ちはわかります。
ただ、できれば、興味のある作家さんとゆっくり会話を楽しんでください。
作品が生まれた背景、使い方、手入れの仕方などを話してくれます。

作家の商品は量販店のそれに比べたら金額的に高めに感じる方もいらっしゃるでしょう。
けれど、ものによっては子供、孫の世代までと使い続けるうちに独特の風合い、味わいが出てくるのがクラフトの楽しみ、醍醐味。

修理を含め、作家は、長い付き合いになる存在なのです。

松本の街を歩こう

松本市
さて、せっかくクラフトフェアにやってきたら、松本の街を散策してください。

おしゃれなカフェ(松本にはカフェが満載!)や街の飲食店、ギャラリーなどが趣向を凝らした器などの展示を行ったり、やはり手作りのアート作家の集まる「水辺のマルシェ」が行われています。

ぜひお茶や食事を楽しみながら、クラフトや作家に触れてみてください。
街や人とも出会うのが、松本でのクラフトフェアまつもとの楽しみ方です。

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