日本茶の世界へ~知っておきたいお茶の種類。その違いとは?

お茶畑|四季の美 伝統工芸ポータル

コーヒーや紅茶、ウーロン茶なども飲むけれど、やっぱり日本のお茶が一番!と感じることが多いですよね。

最近はペットボトルや缶入りの商品にも美味しいお茶が増えていて、若い世代にも人気があります。日本茶とひとくちに言っても、その種類はいろいろ。

知っているようで知らない日本茶の世界、ちょっとのぞいてみませんか?

【目次】
1.中勘助が表現した茶摘みの時期の風景
2.誰もが歌った懐かしい手遊び歌
3.茶葉のあれこれ
4.知っておきたい 日本茶の種類とは
5.変わらぬ味、新しい味を楽しもう

1.中勘助が表現した茶摘みの時期の風景

さ月はとりは茶つみのさかり 
山は蜜柑の花ざかり

風がさそへば里まで匂ふ 
はとり娘の香ににほふ

みんなみな月田植ゑのさかり
 野らは娘の花ざかり


つづやはたちは嫁入りざかり 
つめやたんぽぽ蓮華草 

刈れや鎌もつて大麦小麦
 恋のひとすじ矢羽根むぎ

かるは黄金ようゑるは緑 
かはい白妙頬かむり

夏目漱石に師事した中勘助。
「銀の匙」という作品が有名なこの作者は、戦時中に静養のために移り住んだ静岡県安倍郡服織村(現在の静岡市葵区)で数々の詩集や随筆を残しました。

その地にちなんだ作品が多くあり、「さ月はとり」もそのひとつ。
茶摘みの時期の村の風景を、「娘」や「恋」「花」などといった明るく心の弾む表現でイキイキと描いているのが印象的です。

2.誰もが歌った懐かしい手遊び歌

夏も近づく八十八夜
 野にも山にも若葉が茂る

「あれに見えるは茶摘みぢやないか 
あかねだすきに菅(すげ)の笠」


日和(ひより)つづきの今日このごろを
 心のどかに摘みつつ歌ふ

「摘めよ摘め摘め摘まねばならぬ
 摘まにゃ日本(にほん)の茶にならぬ」

小学校の音楽の教科書や歌集などに載っている「茶摘み」。

文部省唱歌として有名ですが作詞作曲は不詳。手遊び歌の代表的なものとしても知られています。
どちらの詩からも、真っ青な空に眩しいほどの日差しが照り付ける緑豊かな茶畑のある景色が浮かんできます。

茶摘みの時期は日本の「明るさ」や「期待や希望に満ちたこれから」を表現するのにふさわしい季節と言えるのでしょう。

3.茶葉のあれこれ

茶摘みの歌にも出てくるように、一番茶になる新芽を摘むのは八十八夜の5月上旬頃。

この頃の茶畑は美しくみずみずしい緑でいっぱいに染まります。

そして二番茶となるのが6~7月頃のもの。産地によってはこの二番茶で終わる所もありますが、三番茶、四番茶と続く所もあってそれぞれの産地で違いがあります。

御存知の方も多いと思いますが、緑茶、紅茶、ウーロン茶の茶葉は実は同じもの。
作り方が違うだけなのです。

摘んだ茶葉をそのままの状態で加工するのが緑茶。
少し発酵させて加工したものがウーロン茶。
更にもっと発酵させたものが紅茶となるのです。

4.知っておきたい 日本茶の種類とは

日本茶の種類はいろいろあります。もとの葉は同じでも、高価格な玉露から普段使いの番茶まで、栽培や加工の方法などの違いで様々な味を楽しむことが出来るのです。

  • 煎茶
    緑茶の7割を占めるとされる最もポピュラーなお茶
  • 抹茶
    茶道はもちろんスイーツでも人気  てん茶を石臼で挽いて作られる
  • てん茶
    茶葉を揉まないで作られる  抹茶の原料
  • 玉露
    最高級の緑茶 日光を3週間程度さえぎって育てられため「うま味」が豊富
  • 冠茶
    かぶせ茶 日光を1週間程度さえぎって育てられる 渋みが少なめ
  • 粉茶
    煎茶や玉露の加工で選別される細かい粉のみを抽出したもの 鮮やかな緑色になる
  • 茎茶
    煎茶や玉露の加工で選別される茎の部分だけを抽出したもの 独特の甘味がある
  • 番茶
    硬くなった茶葉や遅い時期に摘まれたもの 普段用で低価格 さっぱりしている
  • ほうじ茶
    煎茶や茎茶、番茶などを強火で炒ることで香ばしさを引き出したもの
  • 玄米茶
    玄米を炒って香ばしくしたものに煎茶や番茶を混ぜて作られている

ここで紹介したのはほんの一部。
これ以外にもまだまだいろいろな種類があります。

5.変わらぬ味、新しい味を楽しもう

最近では資格をもった日本茶のインストラクターが、個人の好みに合ったお茶をブレンドしたオーダーメイドの商品を作ってくれたり、実際に自分でブレンドしてみたい人用のサイトや本も出ています。

それらを参考にして、家族や友人とオリジナルのお茶を作ってみるのもいいですよね。

おもてなしの時、食事の後、仕事の合間、おやつの時間など、昔から様々な場面で活躍してきた伝統のある日本茶。

変わらぬ味と新しい味の両方を、これからも楽しんでいきたいものです。

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