新しい年に様々な願いを込めて~お正月の膳に並ぶ食材の意味

おせち
お正月の料理といえば「おせち料理」。

昔は手間ひまかけて各家庭で手作りしていましたが、女性が外で働くことが当たり前になってきたこともあり、手作りと既製品を組み合わせたり、セットで購入する家庭も増えています。

最近ではホテルやデパートからスーパー、コンビニまで、おせち料理の予約販売を幅広く行なっていて、値段もリーズナブルで利用しやすくなっています。
和風・洋風・中華風の物、またおひとりさま用のおせち料理があるなど、時代やニーズに合わせた商品が生まれてきています。日本の食文化の一つとして受け継がれてきたおせち料理。

その食材のひとつひとつにも新しい年を迎える料理ならではの意味や願いが込められています。

【目次】
1.おせち料理の食材には意味がある!
2.そもそもおせち料理とは?
3.お屠蘇の習慣
4.お屠蘇は健康の源?

1.おせち料理の食材には意味がある!

栗きんとん
「勝栗」とも言って縁起が良く、戦国時代は戦の前に食べる習慣があった。
その黄金色は財宝に例えられ、豊かな一年を願いが込められている
数の子
数の子はニシンの卵  ニシン=二親から多くの子が生まれるように
えび
えびの形から腰が曲がるまで長生きするようにという願いを込めて
黒豆
「まめに働く」の語呂合わせ それくらい健康でいられるように
お多福豆
その文字通り、福を多く招くといわれている
昆布巻き
喜ぶ(よろこんぶ)の語呂合わせ  一家発展の願いが込められている
紅白なます
生の大根、人参、魚介を酢で合わせて作ることから「なます」
紅白蒲鉾
蒲鉾は日の出を象徴している なますや蒲鉾の紅白は祝いの意味がある
伊達巻
長崎から伝わったカステラ蒲鉾が伊達者(おしゃれな人)の着物に似ていたことから
錦玉子
玉子の黄身と白身を金銀に例えている 二色=錦の語呂合わせ
田作り
小魚を肥料として撒いていたことが由来 五穀豊穣の願いを込めて
ごぼう
長く細く根を張るごぼうは縁起の良い食材とされている
蓮根
蓮根に穴があることから「見通しの良い将来になるように」という願いを込めている
里芋
土中に子芋をたくさん付けるので子だくさんの象徴とされている

主な食材の意味はこのようになっています。

地域や家庭によっては、おせち料理の食材などに違いがありますが、お祝いの意味があるこ
とに変わりはありません。

2.そもそもおせち料理とは?

おせち料理は御節料理と書き、本来は暦の上の節句で食べる料理のことを言います。

また節句や婚礼、賀寿などのおめでたい席での料理のことを祝い膳とも呼びます。
おせち料理を含めた祝い膳には、それぞれに願いを込めた食材が使われています。

「おせち料理」は一年の中で一番に来る節句が正月であることから、その特別なご馳走をおせち料理の代表的なものとしてそう呼ぶようになりました。

このおせち料理は、新年に各家庭に幸せをもたらす為に降りてくる神=年神様にお供えする物で、年が明けてから年神様のお下がりとして頂きます。

北海道や東北、長野県、新潟県などでは大晦日におせち料理を頂く風習があります。
これは新年を迎える為の「迎えの膳」としての意味があったり、昔は一日の終わりは日没と捉え、その後は翌日(大晦日の場合は
新年)という考え方があったことから、大晦日の夜に頂く風習が残っているのです。

ちなみにおせち料理を入れるお重には「めでたいことを重ねる」という意味があるそうです。

3.お屠蘇の習慣


元日の朝、おせち料理を頂く前に年少者から順番に年長者へと飲む薬酒の一種。

お屠蘇はその文字通り「邪気を屠り、魂を蘇らせる」という意味を持つのです。

日本でお屠蘇を飲む習慣は平安時代の頃、宮廷での正月行事として行なわれていました。
それが一般化したのは江戸時代と言われています。
作るのが難しいというイメージがあるお屠蘇ですが、実は簡単。生薬を調合した屠蘇散(スーパーやドラッグストアなどで販売)
を酒と本みりんに5時間~8時間程浸して出来上がり。
抽出が終わったら屠蘇散を取り出すことを忘れないようにしましょう。

4.お屠蘇は健康の源?

お屠蘇は「一人これを呑めば一家病無く 一家これを呑めば一里病無し」と言われるほど、昔は大切な正月の風習でした。

年少者から年長者への順番で飲むのは、若い人の生気を年長者に分け与えるという意味があります。
厄年の人は厄年以外の人から厄を祓う力を貰うため、最後に飲むのが良いとされています。

しかし、あくまでも食用の範囲の物で、医療効果はないそうです。
新しい年のスタートに家族みんなで願いを込めて飲むことに意味があるのでしょう。

日本の食文化の一端を担うと言っても過言ではないおせち料理。
一方でその風習が薄れつつあるお屠蘇にも、新しい年への思いや願いが込められています。
食材の意味のひとつひとつを噛みしめながら頂くのも、また違った味わいを感じることが出来るのではないでしょうか。

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