式年遷宮とは?伊勢神宮の式年遷宮は日本文化の象徴

伊勢神宮の鳥居
全国に八万程あると言われる、日本の神社。
その神社の中で中心的存在を担っているのが、伊勢神宮です。

そんな伊勢神宮では二十年に一度行われる、式年遷宮(しきねんせんぐう)というものがあります。
今回は伊勢神宮の式年遷宮についてご紹介したいと思います。

【目次】
1.伊勢神宮とは
2.式年遷宮とは
3.式年遷宮が持つ意味
4.式年遷宮に使用する御用材
5.宇治橋の秘密
6.広報を大事にしている伊勢神宮
7.式年遷宮のスケジュール

1.伊勢神宮とは

伊勢神宮
伊勢神宮の正式名称は、「神宮」です。
明治神宮や鹿島神宮など、伊勢神宮以外にも”神宮”はありますが、「神宮」と一言で言うときは伊勢神宮の事を指すのです。

伊勢神宮の内宮のご祭神は、天照大御神(あまてらすおおみかみ)。
神の中の神ともいわれます。

また、伊勢神宮には内宮、外宮を始め百二十五もの神社があり、年間に行われる祭礼の数は千五百もあります。
まさにその規模、歴史などからみても伊勢神宮は日本の神社の中心的存在と言えるのです。

2.式年遷宮とは

式年遷宮とは、二十年に一度、神さまを新しいお宮にお遷しして神の永遠を祈るものです。
神殿を建て替えるほか、御装束や調度品も新調されます。
その数は七百十四種、千五百七十六点とも言われます。

ちなみに”式年”とは、「定めの年」という意味。
二十年に一度とすることを定めたのは天武天皇です。

六百九十年に行われた第一回目の式年遷宮から千三百年もの伝統があります。
平成二十五年に行われた式年遷宮は、第六十二回目のもので、大変な注目を集めました。

3.式年遷宮が持つ意味

伊勢神宮の階段
正確な理由は残されていませんが、いくつかの説が考えられています。

  • 御社殿が新しさを失うのが二十年だという説。
  • 建築技術や神宝作製の技術を次世代に継承するには二十年が限度という説。
  • 稲の貯蔵限度が二十年という法令を根拠にした説。(神宮の建築様式のモデルは、稲を保存する穀倉)

いずれにせよ、式年遷宮があったからこそ、今の伊勢神宮があると言えるのです。
本質を保ちながらも常に変化していくことで、歴史を繋ぐことが出来る。

伊勢神宮の式年遷宮は、日本人の思想や文化にも深く関わっているのです。

4.式年遷宮に使う御用材

伊勢神宮の森
伊勢神宮は、参道から見える神域だけでなく、五千五百ヘクタールもの広大な敷地を持ちます。
この中で三千ヘクタールほどの神宮林に檜を植え、元々はこの神宮林から御用材を調達していました。

しかし、木が御用材になるまでには二百年程かかるため、神宮林の木材だけでは足りなくなってしまいました。
現在は、国有林から伐採したものも合わせて使用しています。

ちなみに今回の式年遷宮では、神宮林からの御用材は二十四パーセントほどでした。

5.宇治橋の秘密

宇治橋
宇治橋は、式年遷宮の間の期間二十年間で換算すると、一億人もの人が通る橋です。
その為、架け替えの際には表面が三センチ程すり減っているそうです。

それ程の人が通っても問題が無い丈夫な橋にする為、この橋は宮大工でなく船大工が造ります。
それは、板の合わせ目から水が入って腐るのを防ぐため。

橋一つとっても、様々な工夫が施されているのです。

6.広報を大事にしている伊勢神宮

上記の動画は、YOUTUBE上に公開されている、伊勢神宮の公式動画です。
神道には「言挙(ことあげ)せず」という言葉があり、これは大きな声を上げて自分の主張をしないという事が言われてきました。

しかし伊勢神宮では、現代では広報の大切さが非常に増しているということから、今までは総務部の一つの課が担当していたものを、広報室という一つの部にして、力を入れています。

こういった動画の制作のほか、伊勢神宮のホームページも非常に充実しています。
伊勢神宮の歴史や、伊勢神宮で行われる様々な催しについてなど、わかりやすく解説されていますので、是非一度見てみて下さいね。

7.式年遷宮スケジュール

式年遷宮にあたり、様々な行事や祭礼が執り行われます。
ここでは参考として、第六十二回神宮式年遷宮のスケジュールをご紹介します。

年月 行事名 内容
平成十七年五月 山口祭
(やまぐちさい)
御杣山の神をまつり、伐採と搬出の安全を祈願する
木本祭
(このもとさい)
心御柱(しんのみはしら)の御用材の伐採にあたり、木の本に坐す神をまつる
六月 御杣始祭
(みそまはじめさい)
御用材を正式に伐採する
御樋代木奉曳式
(みひしろぎほうえいしき)
御神体をお納めする「御樋代」の御用材を伊勢へ運ぶ
九月 御船代祭
(みふなしろさい)
御神体をお納めする「御樋代」の御用材を伊勢へ運ぶ
平成十八年四月 御木曳初式
(おきひきぞめしき)
御造営用材の搬入はじめ
木造始祭
(こづくりはいじめさい)
御造営の木取り作業を始めるにあたり、安全祈願の為御木に忌斧を入れる
五月 第一次 御木曳行事
(おきひきぎょうじ)
旧神領民と全国の崇敬者により御用材を古式のまま両宮域内に奉曳する
七月 仮御樋代木伐採式
(かりみひしろぎばっさいしき)
遷御の際御神体をお納めする仮御樋代の御用材伐採にあたり、木本の神をまつり忌斧を入れる
平成十九年五月 第二次 御木曳行事 第一次と同様、御用材を奉曳する
平成二十年四月 鎮地祭
(ちんちさい)
新宮の大宮所に坐す神を鎮める
平成二十一年十一月 宇治橋渡始式
(うじばしわたりはじめしき)
新しく掛け直された宇治橋で古式によって渡り始めを行う
平成二十四年三月 立柱祭
(りっちゅうさい)
御正殿の御柱をたてる
御形祭
(ごぎょうさい)
御正殿の東西の妻の束柱に御形を穿つ
上棟祭
(じょうとうさい)
御正宮の棟木を揚げる
五月 檐付祭
(のきつけさい)
御正殿の御屋根の萱をふきはじめる
七月 甍祭
(いらかさい)
御正殿の御屋根の萱をふき終わり、金物を打つ
平成二五年八月 御白石持行事
(おしらいしもちぎょうじ)
新宮の御敷地に敷く御白石を全国の崇敬者が奉献する
九月 御戸祭
(みとさい)
御正殿の御扉を造る
御船代奉納式
(みふなしろほうのうしき)
御神体をお鎮めする御船代を御正殿に奉納する
洗清
(あらいきよめ)
竣工した新宮のすべてを洗い清める
心御柱奉建
(しんのみはしらほうけん)
御正殿中央の床下に心御柱を封建する
杵築祭
(こつきさい)
新宮の御柱の根本を白杖で突いて御敷地をつき固める
十月 後鎮祭
(ごちんさい)
新宮の竣工に際し、平安に守護あらんことを大宮地に坐す神に祈る
御装束神宝読合
(おんしょうぞくしんぼうとくごう)
新調された御装束神宝を新宮に納める際に、式目に照らし合わせ照合する
川原大祓
(かわらおおはらい)
御装束神宝をはじめ、遷御に奉仕する祭主以下を川原の祓所で祓い清める
御飾
(おかざり)
調進された御装束で神殿を装飾し遷御の御準備をする
遷御
(せんぎょ)
御神体を新宮に遷しまつる
大御饌
(おおみけ)
新宮ではじめての大御饌を奉る
奉幣
(ほうへい)
新宮の大御前に天皇陛下の勅使が幣帛を御奉納される
古物渡
(こもつわたし)
古殿に奉納してあった神宝類を新宮に移す
御神楽御饌
(みかぐらみけ)
御神楽に先立って大御饌を奉る
御神楽
(みかぐら)
新宮の四丈殿にて勅使及び祭主以下参列のもと、宮内庁楽師により御神楽が奉納される



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