和菓子で味わう日本の夏。和菓子の四季や種類とその歴史。

和菓子
梅雨があけて、入道雲が我が物顔で街を見下ろす夏。
朝顔のグリーンカーテン、道行く人の日傘、打ち水、風鈴と街はすっかり夏の風景に変わりますが、もう一つ夏に変わるものがありますが、おわかりになりますか。

それは、和菓子。

茶道のお茶請けとして発達してきた和菓子は季節の移り変わりに応じて色や形を変えます。

【春】
赤や黄色など色鮮やかな色彩を使い、梅や桜など花を形どり春の訪れを表現します。
いかにも春の喜びを感じさせますね。
【夏】
暑さをしのぐために見た目にも涼しいものが多くなり、材料も寒天や葛が用いられるようになります。
味はもちろんですが見た目も大切なのですね。
【秋】
実りの秋と言われますが、和菓子も栗や柿など「実」を象ったものが多くなります。
春の和菓子は「花」、秋は「実」なのですね。
【冬】
雪や雪景色を見立てた白い和菓子が多くなりますが、鯛焼きや今川焼きのような焼き色をつけたものも冬の和菓子に含まれます。

【目次】
1.和菓子の歴史
2.和菓子の種類
3.一瞬の美しさを閉じ込めた究極の和菓子

1.和菓子の歴史

木の実や果物などの天然の甘味を楽しんだ古代

農耕が発達していなかった太古の昔、狩猟や野生の植物を採って食べていました。
なかでも「古能美(=木の実)」や「久多毛能(=果物)」は旨味や甘味があることから特別な食べ物として区別していました。
これが菓子の始まりだと考えられています。

木の実は他の植物に比べて甘味や旨味があるといっても、アクも強く決して食べやすいものではありません。
そこで石や槌といった道具を使い木の実を粉砕。
粉状になった木の実を水に晒してアクを抜き、団子状に丸めて焼くなど、食べやすくするための工夫をするようになります。

自然の恵みを活かして甘味をつくる

古代は木の実や果物そのものの甘味を味わっていましたが、平安時代には米を発芽させた「米もやし」や「甘葛(あまづら)」という蔦の樹液を煮詰めたシロップを甘味に使うようになります。
このころには「米もやし」を使った飴や「甘葛」をかけた氷が作られるようになりますが、甘いものはとても貴重で貴族の口にしか入りませんでした。

唐菓子(からくだもの)の影響

やがて遣唐使(630年~894年)が、唐朝から「唐菓子(=からくだもの、または、からがし)」を持ち帰ります。
米、麦、大豆、小豆などをこねたり、油で揚げたりしたもので当時は祭祀用として用いられたようです。
この唐菓子が、和菓子に大きな影響を与えたと考えられています。

天然の甘味を楽しむものから、「菓子」へと進化を始めますが、さらに大きな影響を与えたのが「お茶」の存在です。
お茶は鎌倉時代初期(1191年頃)に、栄西禅師が大陸から持ち帰って伝え、やがて茶の湯が流行します。
もともと茶の湯には「点心」という軽食がありましたが、「打栗」「煎餅」「栗の粉餅」「フノヤキ」といった茶菓子が茶席に登場するようになり菓子の存在感が大きくなっていきます。

江戸時代に大きく開花

そして江戸時代に入り、和菓子は飛躍的に発展します。
戦乱が収まり平和になったことで、菓子を楽しむ心の余裕も生まれ全国で菓銘や意匠に工夫を凝らした和菓子が次々に誕生します。
なかでも京都の京菓子と江戸の上菓子は腕を競い、このことが和菓子をさらに発展させることになっていきました。

西洋の調理器具から焼き菓子が誕生

さらに明治時代になると西洋の調理器具が日本で導入され、オーブンを使った栗まんじゅうやカステラ饅頭のような
焼き菓子が登場するようになります。

伝統を受け継ぎながら進化する現代の和菓子

一時、若者の餡離れと言われていましたが、海外の人からの「美しい」「美味しい」との評価を受けて改めて和菓子の存在が見直されています。
和菓子は古来から外来文化を受け入れながら、独自の文化を築き上げてきました。
きっとこれからも新しい技術や時代の変化を上手に取り入れながら、新しい和菓子の姿を創造していくはずです。
どんな和菓子が私たちを楽しませてくれるのでしょうか。楽しみですね。

2.和菓子の種類

和菓子は水分量によって、大きく3つに分けられます。
水分量20%以下の和菓子を干菓子(ひがし)または乾菓子(ひがし)、40%以上の和菓子(羊羹は30%以上)を生菓子、その中間を半生菓子といいます。

生菓子

生菓子
食品生成法で水分量40%以上の和菓子のことで、主としてあん類を用いたお菓子のことを言います。
なかでも四季折々の季節を色合い・形・材料で巧みに表現した上等な生菓子を「上生菓子」と呼びます。(関西地方では上菓子、京都では京菓子とも言われます。)

半生菓子

半生菓子
食品衛生法で「製造直後に水分が10~30%を含有する菓子類」は半生菓子とされます。
水分量が少ないので、生菓子と比較すると日持ちするのが特徴です。

干菓子

干菓子
干菓子とは、乾菓子(ひがし)とも言われ、食品衛生法の「製造直後に水分が20パーセント以下」の水分の少ない和菓子です。

その他にも、用途に応じて、お菓子を使い分けることもあります。

並生菓子 日常の茶うけ菓子。歳事や季節に応じた菓子もある。
基本的に製造したその日に売り切る。
上生菓子 上等で高価な生菓子。
季節感を盛り込み、仕上げに関してもさまざまな技法が駆使されている。
茶席菓子 茶席に用いられる菓子。
濃茶には生菓子(主菓子)、薄茶には干菓子(添え菓子)を用いる。
式または引菓子 慶弔諸事の引き出物に使われる菓子。
蒔き菓子 舞踊、長唄、清元、小唄、琴などの発表会にお土産として用いる菓子。
工芸菓子 観賞用の菓子。飲食可能な生地や製菓材料を使い高度な技術によって、山水花鳥風月を写実的に表現する。

3.一瞬の美しさを閉じ込めた究極の和菓子

日本名水百選の一つ、山梨県白州町。
世界的にも有名なウイスキーにその名を冠したほどの白州町にもう一つ、名水から生まれた銘菓があります。

それが「水信玄餅」
餅と名付けられていますが、舟皿が底が見える透明度でしたたり落ちる水そのもの。

しかも常温に晒すと水が染み出し続けるために賞味期限はわずか30分!
まさに究極の上生菓子なのです。

毎年初夏から期間限定製造(2016年は6月4日~9月末までの土日限定)
テイクアウト不可!
お店に行かなければ食べられません!
でも、それだけの価値ある銘菓です!

[店舗]台ヶ原金精軒台ヶ原本店 台ヶ原店
[住所]〒408-0312 山梨県北杜市白州町台ヶ原2211番地
[電話]0551-35-2246
[FAX]0551-35-3020
[営業時間]9時~18時
[定休日]木曜日

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