栃木県と言えば日光東照宮など歴史的なものから、那須ハイランドパークや足利フラワーパークなど様々な観光名所があります。
また、栃木と言えばなんといっても宇都宮の餃子を思い出す人もいるのではないでしょうか?
今回はそんな栃木県の伝統的なお祭りと踊りについて紹介していきます。
栃木県に伝わる伝統的なお祭り
冬渡祭・春渡祭(オタリヤ)
栃木県鹿沼市にある今宮神社で行われる非常に特徴的なお祭りです。
「オタリヤ」という呼び名は、祭り当日に灯される大きな焚き火(篝火=かがりび)を表す「御垂火(おたりび)」に由来するといわれています。
起源は平安時代以前とも言われ、疫病や災厄を祓うための神事として始まったとされています。
今宮神社は「素戔嗚尊(すさのおのみこと)」を祀る神社で、厄除け・病気平癒の神として信仰されてきました。
冬と春の年2回行われるのは、季節の変わり目に災いを払って無病息災を祈るためです。
地元では「冬の風物詩」「春の楽しみ」として親しまれ、家族連れや観光客でにぎわいます。
焚き火にあたるだけでなく、写真スポットとしても人気があり近年は県外からの参拝者も増加しています。
鹿沼秋祭り
鹿沼秋祭りは国指定の文化財であり、全国33件のお祭りと共にユネスコ無形文化遺産に登録されています。
始まりは1608年とされ、この年は日照りが続き氏子や人々によって今宮神社で三日三晩の雨乞いを続けたところ、激しい雷雨が起こりました。
このことから霊験を敬い、雨の上がった6月19日を宵祭り、翌20日を例祭とすることになったのがこのお祭りの始まりとされています。
鹿沼秋祭りで使用している屋台は200年もの歴史がある彫刻屋台です。
その彫刻は日光山の彫刻士が冬、仕事がなく下山し、あるいは日航の帰り道に宿場や村の依頼により作ってものであるという伝承があります。
その美しい彫刻は荘厳な物から豪華絢爛なものまでさまざまあり、見る人を圧倒する迫力があります。
栃木秋祭り
栃木市最大のお祭りである栃木秋祭り。
2年に1度のお祭りで、豪華絢爛な江戸型人形山車が蔵の街を練り歩きます。
前回の開催は令和6年度だったため、次回の開催は令和8年度の予定です。
始まりは1874年に県庁構内で行われた神武祭典の時で、倭町三丁目が東京日本橋の町内が所有していた山王祭出御の静御前の山車を購入し、泉町が宇都宮から買い求めた諫鼓鶏の山車を参加させたことが始まりと言われています。
1937年の市制施行祝賀を境に、おおよそ5年ごとに開かれることとなり、市発展の祭りへと姿が変わり現在では隔年開催へと変化していきました。
栃木県に伝わる伝統的な踊り
日光和楽踊り
栃木県を代表する民謡で、日光市に限らず盆踊りの時期によく聴かれるお囃子の1つです。
始まりは天皇が栃木の民間企業を訪れたことで、この当時天皇が民間企業を訪問することは初めての事でした。
その大任を果たした夜、会社・所員の祝賀の席で自然発生的に歌い踊られたのが日光和楽踊りの発祥とされています。
当初は従業員の慰労のためのイベントでしたが、現在では約8千人が参加するにぎやかなイベントになっています。
まとめ
栃木県には年間を通して多くのお祭りが開催されています。
日光東照宮でも見られる彫刻はこのお祭りの山車にも使われており、その彫刻は他では見られないほど繊細で細かく、美しいものです。
ご旅行の際などに時間が合えば是非、栃木県のお祭りを楽しみに参加しに行ってみてはいかがでしょうか?