東京タワーやスカイツリー、浅草、渋谷に新宿と東京と言えば多くの人が集まる場所ですよね。
そんな東京都の昔ながらのお祭りと踊りをご紹介していきます。
東京都に伝わる伝統的なお祭り
神田祭
神田祭は、東京都千代田区にある「神田明神(正式名:神田神社)」の例大祭で、江戸三大祭の一つに数えられています。
さらに、日本三大祭(京都・祇園祭、大阪・天神祭、東京・神田祭)の一つにも挙げられるほど、格式高く歴史あるお祭りです。
もっとも盛んに行われていたのは江戸時代で、将軍家(特に徳川家)からも厚く信仰され、幕府公認の祭礼となったことで盛大におこなわれるようになり、お神輿が江戸城内にも入ることを許された、「天下祭」としても有名です。
2年に1度奇数年に開催され、時期としては5月中旬に行われ、偶数年は山王祭がメインで開催されます。
見どころは神田明神を出発した御神体(神様をのせた神輿)が、都内を約30km練り歩く大行列で、江戸時代の装束をまとった人々が続き、山車(だし)や囃子(はやし)、馬などが彩りを添えます。
総勢約1000人規模の歴史絵巻のような行列を見ることができます。
また、駅前ビル群の中を迫力ある掛け声とともにお神輿が進む様子は江戸と現代の融合を感じられる名場面の1つです。
山王祭
神田祭と並び東京で格式ある伝統行事である山王祭。
山王祭は、東京都千代田区永田町にある「日枝神社(ひえじんじゃ)」の例大祭です。
神田祭・深川八幡祭とともに江戸三大祭に数えられ、特に江戸時代には将軍家の信仰も厚く、「神田祭と隔年で行われる天下祭」として知られてきました。
江戸時代に徳川家康が日枝神社を江戸城の守り神としたことで、祭礼の規模と格式が上がりました。
神田祭と隔年で行われ、「山王祭が江戸城内に入ることを許された天下祭」として、幕府の公式行事になったお祭りで、開催は偶数年の6月頃に盛大に行われます。
見どころは日枝神社を出発した御鳳輦(ごほうれん・神様の乗り物)や山車(だし)が、東京都心(皇居・銀座・日本橋・東京駅周辺など)を練り歩きます。
約300人に及ぶ行列が20km前後を練り歩く姿は圧巻で、江戸装束や武者行列、稚児行列なども登場し、非常に見応えがあります。
雅楽、能、舞などの日本伝統芸能が日枝神社で奉納され、静かな中にも格式の高さを感じさせます。
深川八幡祭
神田祭・山王祭と並ぶ江戸三大祭りの1つで東京都江東区富岡にある富岡八幡宮(とみおかはちまんぐう)の例大祭で、毎年8月に開催されるお祭りです。
別名「水掛け祭り」とも呼ばれ、担がれる神輿に沿道から豪快に水をかける風習が有名です。
1627年に始まったとされ、江戸時代に庶民の信仰を集め、町火消(まちびけし)や深川芸者文化とも関わりを深めながら発展していきました。
将軍家からの庇護も受け、神田祭・山王祭と並び「江戸三大祭」に数えられるようになりました。
3年ごとに大規模な本祭りが行われます。
それ以外の都市は陰祭りや連合渡御と呼ばれる小規模な行事が行われ、次回の本祭りは2026年です。
見どころは何といっても水掛けで、沿道の住民がバケツやホースで担ぎ手に豪快に水をかけるため、真夏でも熱気と爽快感であふれます。
また、富岡八幡宮が所蔵する「一の宮神輿」は、日本最大級の大神輿として有名で総重量約4.5トン、金の装飾がきらびやかで、大変重量が重いため担ぐのは至難の業とも言われています。
沿道から水をかけるという参加型のお祭りでもあるため、神田祭や山王祭のように格式高いお祭りというよりは、庶民のお祭りとして親しみやすいお祭りです。
水かけは穢れを清める、熱中症対策の意味もあるとされ観客から担ぎ手まで一緒になって盛り上がれるお祭りです。
東京都に伝わる伝統的な踊り
江戸大神楽
獅子舞と曲芸を中心とした門付け芸(かどづけげい)で、江戸時代に最盛期を迎えた民間の神事芸能の一つです。
主にお正月や祭礼の時に家々を回り、厄除け・福招きとして披露されるもので、「大神楽師」と呼ばれる芸人たちによって受け継がれてきました。
本来は、伊勢神宮や熱田神宮の神職(神楽師)が各地を回って祝詞や獅子舞を奉納していたのが始まりとされます。
江戸時代に入り、江戸で独自に発展した大神楽が「江戸大神楽」と呼ばれるようになったと言われています。
東京音頭
昭和初期に作られた近代盆踊り曲の一つで、東京都を代表する踊り歌です。
現在では、都内各地の盆踊り大会や夏祭りで必ずといってよいほど流れる定番曲。
誰でも覚えやすいリズムと、親しみやすい歌詞・振り付けが特徴です。
まとめ
このほかにも東京にはたくさんのお祭りがあり、夏のお祭り時期になると多くの人で賑わいます。
江戸三大祭りが中でも最も有名なお祭りになるので、ご都合が合えば皆さんで参加されてみてはいかがでしょうか?