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火の神様火之迦具土神とは?|日本の神様を知る

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火之迦具土神(ヒノカグツチ)は国生みの神、伊邪那岐と伊邪那美によって生まれた神の一人です。
今回は火の神様である火之迦具土神について紹介します。

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火災や厄災の象徴

火の神様と言われる火之迦具土神ですが、神様と慕われる一方で火災や厄災の象徴であるともいわれています。

火之迦具土神の誕生秘話

伊邪那岐と伊邪那美の子供として生まれましたが、母である伊邪那美の死に直接関係しているといわれています。
火の神様であるがゆえに火之迦具土神が生まれる際、その強い炎の力によって伊邪那美が大火傷を負ってしまいます。

その大やけどが原因で伊邪那美は亡くなってしまいました。

短い生涯だった火之迦具土神

伊邪那美が火之迦具土神が生まれたことが原因で亡くなったことに対し、父である伊邪那岐は怒り狂い火之迦具土神を剣で斬り殺してしまいます。

火之迦具土神が亡くなったことで生まれた神

火之迦具土神が亡くなると、その体から新たに8の神が生まれました。

1.岩戸別神(イワトワケノカミ)

火之迦具土神の首を斬り落とした際に生まれた神様で、岩や山の神格とされ自然の力を象徴する存在です。

2.根之堅洲国主神(ネノカタスクニヌシノカミ)

火之迦具土神の体を切った際に生まれた神の一柱。
「根の堅洲国」は黄泉の国の入口とも解釈され、死や地下の世界に関係しています。

3.埴山姫神(ハニヤマヒメノカミ)

火之迦具土神の体から生まれた神様で、土や粘土(埴土)を司り、陶芸や建築に関連するとされています。

4.金山彦神(カナヤマヒコノカミ)

火之迦具土神の血から生まれた神様で、鉱山や金属を司り、鍛冶や冶金の守護神とされています。

5.金山姫神(カナヤマヒメノカミ)

金山彦神と対になる存在で、金属や鉱石に関する神様です。
夫婦神として扱われることもあり、金属加工や鉱業の加護を与えると信じられています。

6.波邇夜須毘売神(ハニヤスヒメノカミ)

埴山姫神と対をなす存在で、粘土や土壌に関連する神様で、土地の豊穣や農業の神として信仰されています。

7.戸別神(トワケノカミ)

火之迦具土神の血が飛び散った際に生まれた神の一柱です。
戸口や境界を守る神とされ、家や村の守護神の役割を担っています。

8.奥山津見神(オクヤマツミノカミ)

山の神格で、山々の深部や自然そのものを象徴する神。
山林の恵みや山の守護を司っています。

この8人の神々は火之迦具土神の体から生まれたことから、自然の恵みや火之迦具土神と同じく災害の象徴的存在とされています。
特に金属や粘土に関する神が含まれているのは、火が土や金属を変化させる力を持つことに由来していると言われています。

火之迦具土神が祀られている場所

火災や厄災の象徴というなんとも不穏な響きがありますが、もとは火の神様です。
そのため、火を扱う仕事や逆に火災防止のために火之迦具土神を祀っている神社もあります。

  1. 愛宕神社(あたごじんじゃ)
  2. 松尾大社(まつのおたいしゃ)
  3. 秋葉神社(あきばじんじゃ)
  4. 荒脛巾神社(あらはばきじんじゃ)
  5. 鍛冶神社(かじじんじゃ)

1.愛宕神社(あたごじんじゃ):京都府

火伏せ(火難除け)の神社として全国的に有名で、火之迦具土神が主祭神の一柱として祀られており、火災防止や家庭の安全を祈願する人々が多く参拝します。

2.松尾大社(まつのおたいしゃ):京都府

火之迦具土神を配祀しており、火災除けや酒造りの神としても信仰されています。
特に酒造りには火を使う工程があるため、火災防止の祈願が行われます。

3.秋葉神社(あきばじんじゃ):静岡県

火之迦具土神を主祭神として祀る神社で、火防の神として広く信仰されています。
秋葉神社は全国に分社を持つ火伏せの総本山ともいわれている神社です。

4.荒脛巾神社(あらはばきじんじゃ):福島県

火之迦具土神が配祀されており、鍛冶や金属加工の守護神としても信仰されています。

5.鍛冶神社(かじじんじゃ):岡山県

鍛冶職人や金属加工業者に崇拝される神社で、火之迦具土神を祀り、鍛冶の守護神としての信仰が厚い神社です。

火之迦具土神は全国の多くの神社で祀られていますが、特に鍛冶や火災に関わる信仰のある地域では、名前が異なる場合や主祭神でなくても配祀されていることが多いです。
例えば、東京都の鋳物師神社(いものしじんじゃ)では火を使う鋳物業に関わる神として、神奈川県の金山神社(かなやまじんじゃ)では金属加工業や鍛冶業の守護神として火之迦具土神を含む金山彦神・金山姫神が祀られています。

まとめ

出生後その強大な力ゆえにすぐに殺されてしまった火之迦具土神。
もし、神様として長く生きていたら、いったいどのような神様になっていたのでしょうか?

火災や厄災の象徴とされていますが、もしかしたらもっと優しい神様だったかもしれません。
日本各地の火にまつわる神社で祀られている場合が多いのでもしかしたら近くの神社に火之迦具土神が祀られているかもしれませんね。

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