日本各地には様々な踊りやお祭りが存在しています。
私たちがよく知るのはテレビで放送されるような大々的なものが多いと思いますが、皆さんはどれだけ各地方の踊りやお祭りを知っているでしょうか?
今回は北海道に伝わるお祭りや踊りをご紹介していきます。
北海道に伝わる伝統的なお祭り
北海道の伝統的なお祭りと聞かれて皆さんは何を思い出すのでしょうか。
近年夏場は本州と同じように暑いことが多くなってきましたが、秋から春先にかけては基本的に涼しいことが多い北海道。
そんな寒い時期ならではのお祭りが北海道にはあります。
姥神大神宮渡御祭
北海道最古のお祭りです。
このお祭りはその年のニシン漁を終えたあと、豊漁に感謝を込めて行われるお祭りで、一つの伝説から始まっています。
そんな伝説の一部をちょっとだけご紹介します。
ある日、どこからともなく一人のおばあさんが江差に現れました。
おばあさんは天変地異を事前に知らせることができ、神様のように敬われ折居様と呼れるようになりました。
当時、蝦夷地は冷涼で作物もあまりとれず、餓死する者も出る状況だったと云われています。
そんな中、おばあさんの草庵が光に照らされていることに気づき、訪ねてみると白髪のおじいさんが岩の上に座り
「汝の来たれるを待てり。機、正に熟せリ」
と言って、おばあさんに小さな瓶を渡して
「この瓶中に水あり、之を海中に点ずれば鯡(ニシン)といふ小魚群来するに至るべし、之を以て島人の衣食住のたすけとすべし。吾汝と共に島人を永く護らん」
と言い残して焚火と共に消えてしまいました。
折居様がおじいさんに教えられたように、瓶子の水を海中に注ぐと、海水が白色に変わりニシンが群来して人々を飢えと寒さから救ったと云われています。
お祭りの際は華やかで見ごたえのある山車が町を練り歩く姿を見ることができるそうです。
さっぽろ雪まつり
さっぽろ雪まつりが始まったのは1950年で、中高生が美術教師監督のもと大通りの一角に6基の雪の像を作ったことが始まりです。
ほかにも、犬ぞりレースや雪合戦など様々なイベントが行われ雪まつりの規模もどんどん大きくなっていきました。
現在では、プロジェクションマッピングなども導入され世界的にも有名なお祭りとなっています。
YOSAKOIソーラン祭り
YOSAKOIソーラン祭りは比較的新しいお祭りです。
始まりは1992年に、高知県のよさこいと北海道の民謡ソーラン節をミックスして誕生しましました。
このお祭りには二つのルールがあり、一つ目は手に鳴子を持って踊ること。
二つ目は局にソーラン節のフレーズを入れて踊ること。
この二つのルールを守っていれば服装や曲は自由!
北海道以外の県からも様々なチームが参加しており、海外からも参加しているチームがあるほど北海道では大きなお祭りになっています。
中でも大通公園南北パレード会場では全長500メートルの大通りを使ったパレードは圧巻です。
北海道に伝わる伝統的な踊り
北海道に伝わる伝統的なお祭りと同じように踊りも存在しています。
アイヌの人々による伝統的な踊りもあり、その歴史は長く伝えられ代々受け継がれてきたことがうかがえます。
いか踊り
1980年代まで函館港まつりで踊られる踊りは「函館おどり いいんでないかい」という北海道では町内などで踊られるごく一般的な踊りでしたが、振付が難しくなかなか覚えるのが難しい踊りでした。
そこで、「誰でも踊れる」をコンセプトに新しい踊りが考えられ函館市で有名な地元グルメ、いかの名前を使って「いか踊り」が誕生しました。
最初は20名ほどの有志が集まって披露されたいか踊りですが、今では老若男女問わず覚えやすい音楽と踊りで浸透していきました。
アイヌ古式舞踊
アイヌ古式舞踊は2009年にユネスコ無形文化遺産に登録されている踊りです。
地域によって踊りや歌は様々で、一番有名なのは「バッタキウポポ(バッタ踊り)」と呼ばれている踊りで、明治の開拓期にバッタが大量発生し各地の作物に大きな被害を与えたときの大変さや苦労を伝承しています。
現在では作物の育てていくのに有数の農業地帯となりましたが、かつては亜寒帯気候のため中々作物が育たず、苦戦していました。
そこで、昔から北海道の地理や自然のことをよく知っている先住民のアイヌの人々力を借りて現在のような農業地帯に成長していきました。
このように、今の北海道になるまでに様々な踊りやお祭りが受け継がれ、大きくなっていったことがわかります。
まとめ
北海道に伝わる踊りやお祭りについてストーリーがわかると、今までとは違った目線で参加することができそうですね!
このほかにも、北海道には有名なお祭りや踊りがたくさん開催されています。
それには必ず始まったきっかけがあるので、ご旅行でお祭りや踊りに参加される方はぜひ、その始まりも一緒に調べてから参加してみてくださいね。