五穀豊穣・商売繁盛の神宇迦之御魂神とは|日本の神様を知る

Sponsored

神宇迦之御魂神(ウカノミタマノカミ)は日本神話に登場する「食物・穀物・農業の神様」で、特に「稲(うね・いね)」に深く関わる神様です。
主に五穀豊穣や商売繁盛を祈る対象として信仰されています。

Sponsored

神宇迦之御魂神とは

神話における神宇迦之御魂神はスサノオの子とされています。
名前の「宇迦(うか)」は食物、特に穀物を意味しており、「御魂(みたま)」は神霊や魂の尊称です。
このことから、食物の霊・稲の魂の神様と呼ばれるようになり、別名
倉稲魂命(うかのみたまのみこと)とも呼ばれています。

また、『山城国風土記(やましろのくに ふどき)』では、稲荷山に降臨した神とされており、とくに有名なのが京都の伏見稲荷大社です。
稲荷神社にいる「キツネ」が神様と勘違いされている方も多いようですが、実際は宇迦之御魂神の神使(しんし)=「神様の使い」という位置づけです。

神宇迦之御魂神の豆知識

もともとは農業の神様でしたが、江戸時代に商人たちが「食べ物=生活の基盤」と考え、商売繁盛の神様としても厚く信仰されるようになりました。
特に「お稲荷さんにお参りするとお金回りが良くなる」と言われるようになり、企業や店舗にも多くの稲荷神社が祀られています。

また、弁財天や大黒天など七福神信仰と混ざって一緒に祀られることもあり、神仏習合時代には「宇賀神(うがじん)」という蛇頭の老人姿でも描かれました。
御神体としてて「稲穂」や「米俵」が象徴的に用いられることが多い神様です。

神宇迦之御魂神が祀られている神社

  1. 伏見稲荷大社
  2. 豊川稲荷
  3. 花園神社
  4. 札幌伏見稲荷神社
  5. 敷津松之宮・大国主神社

伏見稲荷大社

所在地: 京都市伏見区
特徴: 全国3万社以上ある稲荷神社の総本宮
祭神: 宇迦之御魂大神ほか
(佐田彦大神、大宮能売大神、田中大神、四大神)
由緒: 711年建てられ稲作の神として始まり、後に商売繁盛や家内安全の神として信仰が広まっていきました。

豊川稲荷

所在地: 愛知県豊川市
宗派: 曹洞宗の仏教寺院(正式には「妙厳寺」)
祭神: 宇迦之御魂神(稲荷大明神)
特徴: 神仏習合の代表例で、仏教寺でありながら「お稲荷さん」として厚い信仰があります。
ご利益: 商売繁盛、福徳円満、厄除けなどがあります。

花園神社

所在地: 東京都新宿区
祭神: 倉稲魂命(=宇迦之御魂神)
特徴: 新宿のど真ん中にある都会の神社で芸能・商売繁盛のご利益で有名です。
見どころ: 酉の市(11月)、芸能浅間神社

札幌伏見稲荷神社

所在地: 札幌市中央区
特徴: 伏見稲荷大社からの分霊で朱塗りの数々の鳥居が美しい神社です。
祭神: 宇迦之御魂大神 ほか

敷津松之宮・大国主神社

所在地: 大阪市浪速区(なんば)
別称: 木津の大国さん
祭神: 宇迦之御魂神・大国主命
特徴: 商売繁盛の神として地元の人に信仰されています。

稲荷神社に共通している特徴

キツネの像

宇迦之御魂神の神使(しんし)として祀られていて、口に稲穂や鍵をくわえています。

朱色の鳥居

鮮やかな朱色は魔除けの意味があり、稲荷神社の象徴でもあります。

商売繁盛のご利益

特に江戸以降、農業の神様以外に商業の神としての信仰が強まりました。

月参り・初午祭

初午(2月最初の午の日)は、宇迦之御魂神が稲荷山に降臨した日とされる特別な日になります。

まとめ

伏見稲荷大社は写真映えスポットとしても大変有名です。
美しい写真だけを撮りにいくのではなく、それをきっかけとしてどんな神様なのか知った上できちんとお参りしていきたいですね。

文化
Sponsored
シェアする
Sponsored

関連