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花火師になるには?仕事内容と、必要な資格|花火の歴史も

花火の画像|四季の美
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花火の画像|四季の美
夜空を彩る、打ち上げ花火。
花火は日本の夏の風物詩として、多くの人に感動を与えています。

その花火を作る、そしてそれを打ち上げる人を花火職人や花火師といいます。
そこで今回は花火について、そして花火師の仕事内容と、どうすればなれるのかなどをご紹介したいと思います。

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1.花火の歴史


花火の起源としては、5世紀頃の中国(魏晋)で発明された火薬とともに誕生したと言われています。
この頃は敵陣に打ち込んで火事を起こしたり、音で威嚇したりといった、武器のような使われ方をしていたようです。
しかし軍事利用に関わりが深かった為か、詳細な文献は残っていません。

日本における花火の起源にも諸説あり、はっきりしたことはわかっていません。
江戸時代に書かれた「駿府政事録」によると1613年、イギリス国王使節ジョン・セーリスが駿府城を訪れた際、中国人を使って徳川家康に花火を見せたという記述があります。
このことから日本で最初に花火を見たのは徳川家康というのは確かなようです。

もっともこの時の花火は竹筒から火の粉が噴き出す単純なもので、今私たちが目にするような打ち上げ花火ではなく「噴出花火」だったとか。

武器を発祥としながら、長い時間を経ていまではイベントやお祭りに欠かせない存在になった花火。
大輪の花を咲かせながら消えていく一瞬の間に、こんな歴史が秘められていたと思うと美しさもひとしおです。

打ち上げ花火のはじまりは?

観賞用花火がさかんになったのは、江戸時代に入ってからです。

初めて花火大会が行われたのは、285年前の東京の隅田川(当時は両国大川と言いました)。
前年の起きた大飢饉と大流行した疫病の犠牲者の慰霊と、悪病退散を祈るものでした。

現在でも花火大会をお盆に行うところが多いのは、慰霊(送り火)、無病息災、納涼に通じるからなのです。
夜空に咲いた花は、天国からでもよく見えそうですものね。

「たまや〜」とは?

江戸時代の花火市場をほぼ独占していた鍵屋弥兵衛という有名な花火師がいました。

そこから暖簾分けをしたのが玉屋市郎兵衛でした。
「鍵屋」「玉屋」は江戸の二大花火師の屋号です。

両国花火では玉屋が川の上流を、鍵屋が下流を担当し、江戸の花火の全盛期となりました。
当時の花火は現在のように色とりどりではなく、赤の一色のみでしたが、照明のない時代、人々は夜空に開く花に魅了され、「たまや~」「かぎや~」の掛け声があちこちからかかったのでした。

日本三大花火|長岡まつり大花火大会

現在、日本三大花火大会と称されているのが、

  • 全国花火競技大会(大曲の花火)〈秋田県大仙市〉
  • 土浦全国花火競技大会〈茨城県土浦市〉
  • 長岡まつり大花火大会〈新潟県長岡市〉

の三大会です。

その中でも、長岡まつり大花火大会にスポットを当ててみましょう。

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長岡まつり大花火大会は、新潟県長岡市で毎年、8月1,2,3日に行われる花火大会です。
長岡市は、新潟県の中部に位置し、県内では新潟市(県庁所在地)に次ぐ第2位の人口を擁する市です。

長岡まつりの花火は、1879年から続く歴史あるものですが、現在の日程になったのには戦争が関係しています。
1945年8月1日の夜、長岡の街は激しい空襲にあい、たくさんの人が亡くなりました。

その長岡空襲があった8月1日の、空襲が始まった時刻、午後10時30分に合わせ、毎年、白一色の尺玉三発が打ち上げられます。
長岡の花火大会には、慰霊と平和への祈りが込められているのです。

1日の前夜祭に続き、2日、3日は盛大な花火大会が開催されます。

花火を目的にたくさんの人が訪れるJR長岡駅には、花火の模型が飾ってあります。

長岡花火の正三尺玉
こちらは打ち上げ筒です。
正三尺玉という大きな花火は長岡花火の見どころ。
こんな大きな筒から打ち上げられているのですね。

花火の玉の模型
こちらは花火の玉の模型です。
手前左から2個目の4号玉、直径12cm程と小さいのに、打ち上げられると、直径130もの花が開きます。
右端の大きな20号玉(2尺玉)では、直径480にもなります。

花火の玉の中身
花火玉の中は、このようになっています!
たくさんの小さな丸い玉を「星」、中心の黒いものを「割薬」といいます。
この割薬が爆発することで、星が四方八方に飛び散り、美しい花火となります。

新潟県では、長岡まつりの他にも、正四尺玉が打ち上げられる片貝まつりなど、たくさんの花火大会が開催されます。
一度行かれてみてはいかがでしょうか。

2.花火師という仕事

では、そんな花火を作る職人はどんな仕事をしているのでしょうか。
花火師は花火を火薬で作る人とそれを打ち上げる人に分かれますが、実際には両方の作業を行う人が多いです。

花火は火薬を使用するので、作業には常に危険が伴います。
危険があるということは、作業は慎重に、確実に行う必要があるということ。
一見華やかな世界に見えますが、裏は大変地道な努力に支えられているのです。

3.花火師になるには

花火の画像2
現在、国内にある花火の製造会社は200ほど。
花火師になろうとするとまず花火の製造会社に入るのが一般的です。

しかし求人募集自体は大変少ないのが現状です。
それは、小規模の事業所が多い上に、世襲で代々仕事が受け継がれる場合が多い為。

その為、花火師になるには自身で情報収集を行う必要があります。
また、通年で働くのではなく、夏の期間だけ打ち上げ従事者として働く人も多くいます。
実はこういった短期の就労から通年の仕事へ採用される場合もあるので、募集があった際は応募してみることをおすすめします。

4.花火師の資格

花火工場の設備は、「火薬類取締法」という法律に基づいて建てられています。
そこでは、花火工場に資格を持った人間を配属しなければならないという決まりがあります。

その資格として、「火薬類製造保安責任者」と、「火薬類取扱保安責任者」があります。
なので、花火師としてずっと仕事をしていくにはこの資格取得を目指すことになります。

実務経験の決まりはありませんが、「火薬類取締令」という法律と火薬学について学ぶ必要があります。
資格試験は全国火薬類保安協会の主催で毎年8月に各都道府県で実施されています。

5.まとめ

いかがでしたでしょうか。
私たちが楽しんでいる花火の裏には、花火師の方々の努力が隠されています。
まずは今年の夏は是非会場に行って、間近で楽しんでみてはいかがでしょうか。

参考/おすすめ書籍

文化
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