竹職人/石山好美さんインタビュー|伝統を繋ぐ人々

竹職人/石山好美さん(木更津竹工房 竹星)

【プロフィール】
竹職人/石山好美さん(木更津竹工房 竹星)
千葉県出身

高校卒業後、京都伝統工芸学校で竹工芸を学ぶ。
卒業後は実際の現場で腕を磨くため京都の竹屋へ7年勤務。
竹垣を中心に竹の加工技術、京都の雅な美意識を肌で感じ地元千葉へ帰省。
帰省後は国指定伝統的工芸品の「房州うちわ」の伝統工芸士へ弟子入りし5年。
現在は自身の竹工房 竹星の看板を掲げ、竹垣などの大きいものから工芸品の繊細なものまで竹に関するあらゆるものを製作している。

Q1. 竹工芸・房州うちわについて教えてください。

竹職人石山好美さんの竹垣
主に手がける竹工芸は竹垣と房州うちわです。

その場の環境、条件に見合った竹垣を現場施工しています。
真っ直ぐな竹はほとんどなく、曲がっている竹を如何に真っ直ぐに見せるかも技術です。

竹職人石山好美さんの房州うちわ

房州うちわは日本の三大うちわのひとつです。
千葉県の房州には良質な女竹が自生しているため地場産業として発展してきました。
三大うちわの中でも工程の数が多く、技術の必要な工芸品です。
2003年には経済産業大臣指定伝統的工芸品に認定されています。

Q2. この業界に入ったきっかけとこれまでの歩みを教えてください

竹の道に進もうと決めた理由は竹が未知な素材だったからです。
どういうもの?竹とんぼは作ったことあるけど他に何が作れる?

体を動かして太陽の下で働けて、何かをもくもくと作る職人になりたい。
家には竹垣がありました。ほどけた縄を父と一緒に直した時にこれはどうやって作るんだろう?
それがきっかけで竹垣職人になろうと決めました。

竹を学べる場所を求めて京都の伝統工芸学校を知り2年竹工芸を学びました。
しかし卒業しても即戦力にはほど遠い技術のなさから、京都の竹垣を多く制作する長岡銘竹へ。
7年勤務して、竹垣以外にも様々な竹工芸品の制作に携わりました。

千葉県に帰郷し、房州うちわの後継者不足を知りました。
同じ竹、千葉の伝統、それを絶やしてはいけないと伝統工芸士に弟子入りを志願しにいきました。
女の子は辞めちゃうから、もう歳だから者になるまで面倒見れない。と断られましたがなんとか弟子にしてもらえました。

今は自身の竹工房 竹星を立ち上げ、竹垣から竹の明かりやアクセサリー、そして房州うちわ、竹で作れるあらゆるものを制作しています。

Q3. 職人として一人前になるにはどういったことが必要だと思いますか

石山好美さんの竹工芸椅子
誰よりも自分を信じてあげること、そのためには努力をする。
志を高くもって、謙虚でいること。
覚悟を決めて諦めないで続けていく。

私自身一人前になるまでの道のりはまだ遥か遠いですが、そう信じて進んでいます。

Q4. お仕事の流れを教えてください。

納期によって朝から夜まで作業しています。
外作業が絡むときにはその日の天気次第でその日に出来る仕事を選んでいます。
竹を伐る時期が限られているため、その時期は竹伐り優先で動いています。

Q5. 現在のお仕事でつらい点、良かったと思う点を教えてください

つらい点は認知されるまでの収入が少ないため、他の仕事と掛け持ちでした。が、それが今は自身の仕事に役立っているのでその時だけの思いでした。
今はいろいろな仕事をして幅が広がったので低収入の時期があったことに感謝しています。

良かった点はお客様が求めている想いを形にしたとき、喜んでもらえたり笑顔が見れたときです。
技術を託してくれた師匠が「これで房州うちわの技術が残っていくだろう」と取材で言ってくれていた一言は一生忘れません。

Q6. 情報発信で心がけていることはありますか。


作業を優先してしまうためなるべくSNSを投稿するように心がけています。

Q7. 今後の展望を教えてください。

竹職人石山好美さんの竹工芸
もっと竹でいろんなものが作れるんじゃないかと思うので“今まで”にとらわれないで、生涯作り続けていきたいです。
そしていつか誰かに伝えていけるように人として職人として、成長していきたいです。

Q8. 最後に、職人を目指す人へメッセージをお願いします。

この道と決めて突き進む!
楽しい、やっぱり好きなんだと思うことを忘れないで。
理解して、協力してくれる人を大切にしてください。

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