笹飾りに願いを込めて。たなびく吹き流しに心奪われる仙台七夕まつり

仙台七夕まつりの画像
写真提供:仙台七夕まつり協賛会

杜の都仙台を彩る色とりどりの吹流し。
400年の歴史を誇る江戸風の七夕まつりは「たなばたさん」として仙台っ子に親しまれています。
毎年8月6日から3日間に約200万人が訪れます。

さて、どんなお祭りなのでしょうか?

[目次]
1.七夕とは?
2.仙台七夕まつりの歴史
3.仙台七夕まつりの主役、笹飾り
4.仙台七夕まつりの見どころ
5.まとめ

1.七夕とは?

七夕といえば、織姫と彦星が年に一度めぐりあい、人々の願い事を叶えてくれる星祭りの日。
中国ではこの日に2人の逢瀬を祝し、機織り上手な織姫にあやかって、技芸の上達を祈る「乞巧奠」(きっこうでん)という行事を催していました。

日本では古来、旧暦の7月に乙女が水辺の機織り小屋で神様の着物を織って棚にそなえ、秋の豊作を祈り、人々の穢れ(けがれ)をはらう「棚機(たなばた)」という風習がありました。
奈良時代に「乞巧奠」が伝わると宮中行事として取り入れられ、人々は歌や裁縫の上達を願って星に祈りをささげました。

このように旧暦の7月7日の夜に棚機と乞巧奠、お盆の準備が融合した七夕の風習が定着したのですが、織姫と彦星の星も天の川をはさんでこの日が最も光輝いて見えるといわれています。


織姫:織女星。琴座のベガ。裁縫の仕事を司る星。
彦星:牽牛(けんぎゅう)星。鷲(わし)座のアルタイル。農業をつかさどる星

2.仙台七夕まつりの歴史

仙台藩祖伊達政宗公は七夕を奨励し、七夕にまつわる和歌も詠んでいることから、17世紀初めにはすでになんらかの行事が行われていたようです。

仙台では旧暦の7月6日(時代によって7日)の夕方から、技芸の上達を願い、また農家では田の神を迎える準備をして豊作を祈りました。
江戸時代に寺小屋文化が広まると、子どもたちが願い事を書いた短冊を笹竹につるすようになりましたが、これを翌朝広瀬川に流すのが習わしでした。

このような七夕まつりも、明治維新の変革で段々と行われなくなり、第一次世界大戦後の不景気でますます衰退していきました。
そこで商家の有志達が立ち上がり、昭和2年華やかな七夕飾りを復活させ、仙台っ子たちを大いに喜ばせました。

その後第二次世界大戦争の影響で再び中断されたものの、昭和21年、一番町通りの焼け跡に52本の竹飾りが立てられ、翌年天皇の行幸を5000本の竹飾りでお迎えすると一躍全国的有名になりました。
その後年々壮麗さを増し、現在のように200万人が訪れる規模にまで発展したのです。

3.仙台七夕まつりの主役、笹飾り

仙台七夕まつり
写真提供:仙台七夕まつり協賛会
毎年新たに手作りされる飾りは各店や個人が3月頃からこつこつと手作りで準備しています。
飾りの主役は長さ5メートルから10メートルに及ぶ、くす玉をつけた吹き流し。
絢爛豪華な飾りの材料はすべて和紙。5本1セットで飾るのが習わしで、飾り物の費用が一竿百万円を超えるものもあるのだとか。

ところで、この笹には江戸の風習を受け継ぐ「七つ飾り」がつるされているのはご存知ですか?
七つ飾りとは

  • 吹き流し:織糸を表し、機織りの上達を願う
  • 短冊:学問や書道の上達を願う
  • 紙衣:かみごろも。子どもの健康や裁縫の上達を願う
  • 折鶴:家内安全と長寿を願う
  • 巾着:財布を表し金銭に不自由しないことを願う
  • 投網:とあみ。豊漁を願う
  • 屑篭:くずかご。清潔と倹約を願う

これらの飾りを探しながら歩くのも楽しそうですね。飾りの内容は当日まで秘密。8月6日の朝8時頃から飾り付けが行われ、各商店がその美しさを競い合います。

4.仙台七夕まつりの見どころ

  • 開催日:8月6日~8日
  • 開催場所:JR仙台駅前に面する市中心部のメインストリートとその周辺の商店街。
  • 関連行事:
    【七夕花火祭(前夜祭)】
    8月5日に行われ、仙台西公園を会場に約1万6千発の花火が夜空を彩る。
    【星の宵まつり】
    定禅寺通りで午後5時~7時半に3日間行われるパレード。
    【瑞鳳殿七夕ナイト】
    伊達正宗公の御廟がある瑞鳳殿が約1200本の竹灯篭でライトアップされる。

さらに、仙台城跡ナイトイベントや七夕バスツアーのほか、勾当台公園市民広場でもさまざまなイベントが行われ、仙台の街はお祭り一色に。

問い合わせ:仙台七夕まつり協賛会 http://www.sendaitanabata.com

5.まとめ

明治維新、2度の戦争、そして大震災。いくつもの危機を乗り越えて、仙台っ子の心意気が江戸の伝統を今に伝えています。
雅な笹飾りにあなたも願いを込めてみてはいかがでしょうか?

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