富山県の高岡市で主に生産されている工芸品、高岡銅器(たかおかどうき)。
曲がる金属として話題の錫製品など、様々な製品を生産する高岡銅器の魅力をご紹介します。
1.高岡銅器の歴史と成り立ち
高岡銅器は17世紀の初め、加賀藩主である前田利長が経済政策の一環として鋳物師を呼び寄せ、生産を始めたのが起源とされています。
400年もの歴史がある高岡銅器、現在でも100を超える企業が高岡銅器の生産に関わっています。
2.高岡銅器の製法
高岡銅器は経済産業省指定伝統的工芸品(1975年~)に指定されています。
経済産業省指定伝統的工芸品に指定されている高岡銅器の指定要件は下記の通りです。
経済産業省指定伝統的工芸品
技術・技法
1. 鋳型造りは、次の技術又は技法によること。
1-1. 砂型であること。
1-2. 溶湯と接する部分の鋳物砂には、「紙土」又は「真土」を用いること。
1-3. 鋳型の造型は、「挽き型」又は「込め型(「ろう型」を含む。)」によること。
1-4. 鋳型の焼成又は乾燥(「肌焼き」を含む。)をすること。
2. 鋳物の表面に彫金をする場合には、手作業によること。
3. 鋳物の表面は、「煮込み法」若しくは「焼色法」により又は漆若しくは鉄しょうを用いて着色をすること。
原材料
1. 鋳物の素材は、銅合金とすること。
2. 着色剤に用いる漆は、天然漆とすること。
3.高岡銅器の特徴
高岡銅器は日本の銅器のシェア90%以上を占めています。
花器や仏具、置物や銅鐸など、多岐に渡る製品が生産されています。
中でも、話題になっているのが、錫を原料にした、自在に曲げることが出来る金属製品です。
そのままでは柔らかすぎて使えない金属を、叩いて強くする鍛金という技法で程よい硬さに仕上げます。
4.産地情報
名称 | 伝統工芸高岡銅器振興協同組合 |
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住所 | 〒933-0909 富山県高岡市開発本町1-1 (財)高岡地域地場産業センター3F |