日本の伝統の代表格・茶道~ひとつひとつの道具に心を込めて

茶道|四季の美 伝統工芸ポータル
お茶を飲む習慣は平安時代に遣唐使によってもたらされ、千利休が完成させたとされる「侘茶」は安土桃山時代に流行しました。

侘びとは「貧しい中にも心の落ち着き、静かな美しさ」のこと。

また寂びとは「どんな素晴らしく立派な人や物でも、いつかは消えてなくなる~はかない美しさ」を表す言葉。

着飾ったり艶やかに見せることではなく、質素な中にもある本来の美しさとは何か、どこにあるかを考えさせられる言葉です。
侘びは内面的、寂びは外見的な美しさを表しているので、一緒に使われることが多いのです。

【目次】
1.知っておきたい茶道の道具
2.少しずつコツを掴みたい お茶の点て方
3.敷居が高いと敬遠しがちだけど…
4.まずは心に触れること

1.知っておきたい茶道の道具

茶道を始める前に、ぜひ知っておきたいのが道具の名称と使い方。
お稽古に通い始める前や、初めて茶会に参加する時は予備知識として頭に入れておくと役に立ちます。

  • 茶碗
    抹茶を入れて飲む器  薄茶用と濃茶用がある
  • 薄器
    薄茶を入れる容器 棗の形に似ていることから棗とも呼ばれる
  • 茶入れ
    濃茶を入れる容器

  • お湯を沸かす道具
  • 柄杓
    水を汲むための竹製の道具
  • 懐紙
    飲み口を拭く時、菓子を取り分ける時などに使用
    菓子を食べる時に使う菓子切りや楊枝などを挟んでおく
  • 茶杓
    抹茶を薄器や茶入れから掬うための道具 竹製の物が多い
  • 茶筅
    お茶を混ぜる時に使う竹製の道具 流派などによって異なる
  • 帛紗
    柄杓や釜の蓋を扱うときに使う
  • 古帛紗
    お茶を運んだり濃茶を飲む時、茶道具の拝見時に使用する
  • 水指
    茶筅、茶碗などをすすぐ水を入れておく
  • 建水
    茶筅や茶碗をすすいだ水を捨てる器
  • 水次
    水指に後から足すための水を保存する容器
  • 蓋置
    柄杓や釜の蓋を置くためのもの
  • 茶巾
    茶器を清めるための麻の生地の布 固く絞って折りたたみ茶碗の中に入れておく
  • 扇子
    膝の前に置き自他の間に結界を作り謙虚さを表すための物 
    挨拶や道具の拝見時などに使用 これは茶道用なので扇ぐのはNG 
  • 菓子器
    菓子を入れる器
  • 水屋
    茶道具を置く棚
  • 掛け軸
    床の間に掛ける掛け軸 
    その日の茶会の趣旨や亭主の思い、姿勢が込められている
  • 花入
    茶花を活ける物 籠や陶磁器、竹で出来た器などに季節の花を選んで活ける
  • 香合
    お香を入れる器

以上はお茶のお点前に必要な基本の道具。

しかし流派や流儀によって道具にも違いがあります。
まずは道具の名前と使い方を覚えることから始めましょう。それを頭に入れておくことで、お稽古もスムーズに進みます。

そうやってお稽古などに通い出してから、少しずつ必要な物を揃えていくことをおススメします。

2.少しずつコツを掴みたい お茶の点て方

これらの道具を使って、次のような手順でお茶を点てます。
最初から上手くやろうとするのは難しいと思いますが、回数を重ねるうちにコツをつかめるようになるので、焦らずじっくり進めていきましょう。

➀抹茶のお碗に茶筅を入れ茶碗と茶筅を温めておく
➁茶筅は竹で出来ているので使う前に温めておくと竹が折れにくくなり良くしなる
➂温めに使ったお湯を捨て、その茶碗に抹茶を茶杓1~2杯程度
(濃茶の場合はこの2倍ほど)を入れる
➃80度程度のお湯を70ccほど注ぎ入れる
(濃茶の場合はお湯の半量ほどを入れて抹茶を良く練る)
➄茶筅を使いMの字を書くイメージで泡立てる(濃茶は「り」の字を書くイメージで)
➅表面にきめ細かい泡立ちが見えたら出来上がり
(濃茶は良く練った後に残りのお湯を足す)

3.敷居が高いと敬遠しがちだけど…

以上がお茶の点て方の基本。

初心者は薄茶からスタートするのが一般的で、レベルが上がってくると濃茶にもチャレンジします。

当然ながら味も濃茶の方が苦味が強いので、飲み慣れない人にとっては薄茶がおススメです。

まずは初心者でも気軽に行きやすいような茶会にお試し参加をしてみるのもいいでしょう。
必ずしも着物で参加する必要もなく、ラフなスタイルで体験可能なお茶会もあります。
とりあえず何事も「知ること」から始めましょう。

4.まずは心に触れること

細かい所作やマナーが分かりにくく、ハードルも高いイメージが強い茶道。

しかしながら本当に重要なのはその「心」。
道具のひとつひとつにも思いや意味が込められていることを知っておきましょう。

そしてその思いを素直にまっすぐ受け入れることが大切。それが「もてなす側」「もてなされる側」の基本なのです。

「日本の伝統」として、その代表格ともいわれる茶道。その心に触れることで、自分の中の何かが変わるかも知れません。

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