「ボストン美術館所蔵 俺たちの国芳 わたしの国貞」の東京展が開催され、大盛況となり様々な方面で話題になりました。
浮世絵人気が年々高まっている昨今。
人気のある浮世絵師は一体誰なのか?という疑問に応えるべく、今回はランキングを大発表したいと思います!
調査する浮世絵師は「浮世絵図鑑: 江戸文化の万華鏡 (別冊太陽 日本のこころ)」に掲載されている浮世絵師55人。
人気の指標にするのは、2015年7月〜2016年6月の間にその浮世絵師の名前がどれくらい検索されたか?を調査し、月間平均の数値を出し、それを元にランキングにしています。
それでは早速見ていきましょう!
まずは第5位!
第5位 葛飾応為 (3,600)
第5位にランクインしたのは、葛飾応為。
実は応為はあの天才浮世絵師、葛飾北斎の娘です。
応為は特に美人画を得意としており、
と北斎に言わしめるほどの才能を誇りました。
第4位 喜多川歌麿 (4,400)
第4位は、喜多川歌麿。
繊細な表現で女性の美しさを描き、美人画の大家といわれる絵師です。
上記の「当時三美人」は、寛政三美人と言われていた富本豊ひな、難波屋きた、高しまひさを描いたものです。
第3位 歌川広重 (9,900)
第3位に入ったのは、歌川広重。
ヒロシゲブルーとも呼ばれる美しい藍色を用いた作品が特徴で、その大胆な構図と作風はゴッホなど西洋の画家にも影響を与え、世界的にも人気の絵師です。
第2位 歌川国芳 (14,800)
第2位は、歌川国芳。
その絵はまさに奇想天外。奇抜なアイデアで見るものを楽しませました。
現代に生きる私たちが見ても全く時代を感じさせず、むしろ斬新な印象を受けるのには驚くばかりです。
次はいよいよ第1位の発表です!
第1位 葛飾北斎 (22,200)
栄えある第1位に輝いたのは…葛飾北斎!
88年の生涯全てを絵を描く事に捧げた天才絵師です。
私生活は非常にだらしがなく、身なりにも無頓着で、部屋が汚れたら引っ越すを繰り返し、生涯に引っ越した回数はなんと93回。
お金にも全く興味がありませんでした。
報酬金を貰っても、そのお金が入った袋を開けもせずにそのまま画材代金の集金に来た業者に渡していたため、人気絵師でありながら常に貧しい生活をしていました。
しかしその腕前から、アメリカの雑誌「ライフ」が選出した[この1000年で最も重要な功績を残した世界の人物100人]に日本人で唯一86位にランクインするなど、世界的にも評価が高い絵師です。
ランキング一覧
それでは、今回5位以下となった浮世絵師も含めてランキング一覧を見てみましょう。
- 葛飾北斎22,200
- 歌川国芳14,800
- 歌川広重9,900
- 喜多川歌麿4,400
- 葛飾応為3,600
- 月岡芳年、菱川師宣2,900
- 東洲斎写楽2,400(写楽:12,100)
- 歌川国貞、鈴木春信1,600
- 小林清親、鳥山石燕1,300
- 岩佐又兵衛1,000
- 歌川豊国、勝川春章720
- 鳥居清長、渓斎英泉480
- 鍬形蕙斎210
- 奥村政信、鳥文斎栄之170
- 井上安治140
- 宮川長春、落合芳幾110
- 歌川国政、歌川国政、歌川豊春、北尾重政、横山華山、菊川英山90
- 歌川芳虎、勝川春英70
- 歌川豊広、祇園井特、長谷川貞信、歌川貞秀50
- 窪俊満、歌川芳員40
- 懐月堂安度、石川豊信、磯田湖龍斎、北尾政演、歌川芳艶、歌川国虎30
- 勝川春亭、栄松斎長喜、歌川国安、歌川広景、昇亭北寿、勝川春好20
- 鳥橋斎栄里、二代目歌川広重(歌川重宣)、狩野章信10
- 勝川春暁、勝川春湖、歌川国高10以下
国芳の弟子である月岡芳年は第6位。
東洲斎写楽は、「写楽」のみでの検索数は12,100だったのですが、今回はフルネームでのランキングということで第7位という結果になりました。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
あなたの好きな浮世絵師はランクインしてましたか?
日本が世界に誇る文化の一つ、浮世絵。
浮世絵関連の本も多数出版されていますので、パラパラと眺めるのも楽しいですよ。
興味を持ったら美術館に行くのも良いですし、神保町には浮世絵を買えるお店もあり、ものによっては非常に安く買えるのでおすすめです。
[浮世絵関連記事]
・東京都内で浮世絵が買えるお店一覧と情報まとめ
・浮世絵を見ることが出来る美術館、博物館まとめ
・浮世絵とは?浮世絵の歴史とその全て。有名な浮世絵ベスト5も!
・浮世絵で江戸〜京都を旅しよう!東海道五十三次全解説