広島県の伝統工芸品
広島県の国指定伝統的工芸品を一覧でまとめてご紹介します。
宮島細工
広島県廿日市市で主に生産される伝統的工芸品、宮島細工(みやじまざいく)。
宮島細工はしゃもじが有名ですが、他にもロクロ細工や宮島彫りなど、様々な製品が作られています。
良質な木材が使われ、木目を活かした製品が特徴です。
[歴史]
宮島細工は江戸時代の後期に生産が始まったとされています。
厳島神社建立の際に職人が集まったことで発展していきました。
[産地情報]
名称 | 宮島細工協同組合 |
---|---|
住所 | 〒739-0588 広島県廿日市市宮島町1165-9 宮島伝統産業会館内 |
宮島細工の動画
Youtube上の「広島県公式チャンネル」では、宮島細工など様々な動画が公開されています。
広島仏壇
広島仏壇とは広島県で主に生産される仏壇で、伝統的工芸品にも指定されています。
17世紀頃に敦高という人物が大阪や京都で技術を学び、帰郷後に生産を始めたのが起源とされています。
広島仏壇は分業制で作られており、「木地」「狭間」「宮殿」「須弥檀」「錺」「金具」「塗漆」「金箔押」「蒔絵」の7つの工程に別れます。
また、高蒔絵の技術が高いのも広島仏壇の特徴の一つとされます。
[産地情報]
名称 | 広島宗教用具商工協同組合 |
---|---|
住所 | 〒730-0033 広島県広島市中区堀川町2-16 (株)三村松 内 |
熊野筆
広島県安芸郡熊野町で主に生産される伝統的工芸品、熊野筆(くまのふで)。
肌触りの良さに定評のある筆です。
[起源]
熊野筆は江戸時代の終わり頃、奈良へ出稼ぎに行った際に筆の仕入れを行うと共に技術を習得し、帰郷後に生産を始めたのが起源と言われています。
[特徴]
熊野筆は肌触りの良さに最大の特徴があり、これは毛先を切ることなく揃える技術により生まれます。
[産地情報]
名称 | 熊野筆事業協同組合 |
---|---|
住所 | 〒731-4214 広島県安芸郡熊野町中溝3-13-19 |
川尻筆
広島県呉市で主に生産される伝統的工芸品、川尻筆(かわじりふで)。
しなやかでやわらかい毛先を持つ筆です。
川尻筆は毛先がしなやかな為、細かい文字や絵を描くのに適しています。
練り混ぜ技法で毛を混ぜる為、高品質な筆としてプロにも愛用されます。
[起源]
川尻筆は江戸時代の終わり頃、上野八重吉という人物が生産を始めたのが起源とされています。
[産地情報]
名称 | 川尻毛筆事業協同組合 |
---|---|
住所 | 〒737-2603 広島県呉市川尻町西1-2-2-401 |
福山琴
広島県福山市で主に生産される伝統的工芸品、福山琴(ふくやまこと)。
音色だけでなく、木目の美しさも特徴の琴です。
1985年には経済産業省指定伝統的工芸品に指定されました。
[起源]
福山琴は17世紀頃、福山藩主の水野勝成が琴作りを奨励したことが起源とされています。
[特徴]
福山琴は良質の桐を原料とし、職人が一つ一つ手作りによって作ることから最高級の琴と評されます。
音色は勿論、木目の美しさも人気となっています。
[産地情報]
名称 | 福山邦楽器製造業協同組合 |
---|---|
住所 | 〒720-0031 広島県福山市三吉町3-2-8 小川楽器製造(株)内 |
山口県の伝統工芸品
山口県の国指定伝統的工芸品を一覧でまとめてご紹介します。
萩焼
山口県萩市、長門市、山口市、阿武郡阿武町で主に生産される伝統的工芸品、萩焼(はぎやき)。
控えめな色味と装飾でありながら、細かい部分までこだわった質の高い陶器で、根強い人気を誇ります。
【起源】
萩焼は17世紀の初め、藩主である毛利輝元の命によって御用窯が開かれたのが起源です。
その後昭和に入ると西洋化によって存続の危機に立たされますが、10代目三輪休雪という人物が白い萩焼を開発し、再び人気に火がつきました。
この功績が称えられ、10代目三輪休雪は後に人間国宝に指定されました。
【特徴】
萩焼はシンプルな外見ながらその質の高さから根強いファンを持ちます。
また、原料の陶土と釉薬によって引き起こされる「貫入(かんにゅう)」という、細かいヒビの様な模様が特徴です。
長年萩焼を使用すると、その貫入にお茶の成分などが染みこみ、また違った風合いに変化していきます。
上記の現象を「萩の七化け(はぎのななばけ)」といい、ファンが多い理由の一つとなっています。
また器の底の高台(こうだい)に切り込みがあるのも特徴で、職人によって様々な形になっています。
産地情報
名称 | 萩陶芸家協会 |
---|---|
住所 | 〒758-8555 山口県萩市大字江向510 萩市商工観光部商工課萩焼・陶芸係内 |
大内塗
山口県で主に生産される漆器、大内塗(おおうちぬり)。
大内塗は14世紀頃、海外との交易用に漆器作りが奨励されたのが起源です。
名称が「大内塗」に統一されたのは明治時代で、それ以前は「山口塗」や「大内椀」、「雪舟椀」と呼ばれていました。
大内塗は茶色がかった朱色に特徴があり、そこに蒔絵や切箔などで装飾が施されます。
特に丸みがあり可愛らしい大内人形が有名で、海外でも人気となっています。
産地情報
名称 | 大内塗漆器振興協同組合 |
---|---|
住所 | 〒753-0214 山口県山口市大内御堀4138番地 (有)中村民芸社内 |
赤間硯
山口県下関市、宇部市で主に生産される伝統的工芸品、赤間硯(あかますずり)。
美しく丈夫な硯として人気となっています。
赤間硯の歴史は古く、12世紀頃に生産が始まったとされています。
原料に赤間石という石質が緻密な石を用いており、非常に丈夫で美しく深い色を持ちます。
産地情報
名称 | 山口県赤間硯生産協同組合 |
---|---|
住所 | 〒757-0214 山口県宇部市西万倉793 日枝様方 |
まとめ
いかがでしょうか。
今回は中国地方の伝統的工芸品を一覧でまとめてご紹介しました。
その他については下記の関連記事をご覧ください。