関西圏の大都市である大阪府では、商人の町として様々な産業が生まれ、文化が育まれてきました。
今回はそんな大阪府にある伝統工芸品を一覧でまとめてご紹介します。
大阪府の伝統工芸品
大阪府の国指定伝統的工芸品を一覧でまとめてご紹介します。
大阪欄間
大阪府で主に生産される伝統的工芸品、大阪欄間(おおさからんま)。
寺社の建築の際にも用いられる、美しい彫刻の木工品です。
[歴史]
大阪欄間の歴史は古く、奈良時代まで遡ります。
この頃は主に寺社建築用に生産されており、江戸時代に入ると庶民の住宅にも取り入れられるようになりました。
[特徴]
大阪欄間には木材の美しさを生かした彫刻が施され、彫刻欄間や透かし彫欄間、筬欄間や組子欄間などの種類があります。
[産地情報]
名称 | 大阪欄間工芸協同組合 |
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住所 | 〒566-0052 大阪府摂津市鳥飼本町1-4-26 サンハイツ西本101号 |
大阪唐木指物
大阪府で主に生産される伝統的工芸品、大阪唐木指物(おおさかからきさしもの)。
江戸時代から生産されており、独特の色味が特徴の指物です。
大阪唐木指物は江戸時代、横堀川の周辺に職人が集まったことにより産地として形成されていきました。
主に紫檀や黒檀、花梨などを原材料とし、その独特の色味は日本家屋によく合い、お洒落な調度品として人気となりました。
[産地情報]
名称 | 大阪唐木指物協同組合 |
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住所 | 〒540-0011 大阪府大阪市中央区農人橋2ー1ー31 第6松屋ビル628号 錫器事業協同組合内 |
大阪泉州桐箪笥
大阪府大阪市、堺市、岸和田市、和泉市、東大阪市、泉北郡忠岡町で主に生産される伝統的工芸品、大阪泉州桐簞笥(おおさかせんしゅうきりたんす)。
江戸時代の中頃に生産が始まったとされている大阪泉州桐箪笥。
高級箪笥として知られており、”一生ものの箪笥”とも言われます。
[産地情報]
名称 | 大阪泉州桐箪笥製造協同組合 |
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住所 | 〒596-0002 大阪府岸和田市吉井町1-19-8 |
大阪金剛簾
大阪府大阪市、富田林市、河内長野市で主に生産される伝統的工芸品、大阪金剛簾(おおさかこんごうすだれ)。
原料には良質な竹を用いており、出来上がりは優雅な品格を備えた簾となります。
非常に歴史のある工芸品である大阪金剛簾は、平安時代には生産が始まっていたとされています。
[産地情報]
名称 | 大阪簾工業協同組合 |
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住所 | 〒584-0024 大阪府富田林市若松町2-4-25 |
堺打刃物
大阪府大阪市、堺市で主に生産される伝統的工芸品、堺打刃物(さかいうちはもの)。
堺打刃物の歴史は古く、5世紀頃の鍛鉄技術をルーツに持ちます。
平安時代には刀の製造を行ったり、1543年に種子島に鉄砲が伝来した際もいち早く生産をはじめるなど、日本の金属加工先進地としての役割を担ってきました。
江戸時代には堺で作られていたタバコの葉を刻むタバコ包丁に「堺極印(さかいごくいん)」の印が付けられ、幕府の専売になったことで知名度も上昇しました。
[特徴]
堺打刃物は非常に切れ味が良く、力を入れなくても物が切れると評判が立つ程でした。
その為、現在でもプロ用和包丁の国内シェアの9割以上は堺打刃物となっています。
[産地情報]
名称 | 堺刃物商工業協同組合連合会 |
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住所 | 〒590-0941 大阪府堺市堺区材木町西1-1-30 堺伝統産業会館内 |
大阪浪華錫器
大阪府大阪市、松原市、羽曳野市、東大阪市で主に生産される伝統的工芸品、大阪浪華錫器(おおさかなにわすずき)。
江戸時代の初めに生産が始まったとされています。
全国の錫器シェア70%を占め、仏具や花器、酒器など、様々な製品が作られています。
錫100%だと非常に柔らかい為、銀や銅を混ぜることで強度を増します。
[産地情報]
名称 | 錫器事業協同組合 |
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住所 | 〒546-0031 大阪府大阪市東住吉区田辺6-6-15 大阪錫器株式会社内 |
大阪仏壇
大阪府で主に生産される伝統的工芸品、大阪仏壇(おおさかぶつだん)。
大阪仏壇の歴史は古く、聖徳太子が四天王寺を建立する際に職人を大阪に集めて仏壇作りも始めたのが起源とされています。
[産地情報]
名称 | 大阪宗教用具商工協同組合 |
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住所 | 〒587-0062 大阪府堺市美原区太井355 不動堂(株)内 |
浪華本染め
堺の注染(ちゅうせん)が国の伝統的工芸品に👏
堺の伝統産業の注染が「浪華本染め(なにわほんぞめ)」として国の伝統的工芸品に指定されました。堺打刃物に次ぐ2番目の指定。職人さんたちが守り続けてきた伝統や匠の技が認められた結果です。
さすが、ものづくりのまち・堺。誇らしいですね♪#堺市 pic.twitter.com/QKbsmKgOKc— 堺市広報課 (@sakai_koho) November 21, 2019
大阪府で作られる伝統工芸品、浪華本染め(なにわほんぞめ)。
日本固有の染色法で、明治時代に開発されました。
2019年11月20日には国の伝統的工芸品にも指定されています。
[歴史]
浪華本染めの起源は明治時代までさかのぼります。
模様手拭をどうにかして量産化出来ないか。
その悩みを解決すべく開発されたのが、浪華本染め(=注染)です。
糊で布の上に土手を作り、そこに染料を注いで染色する技法”注染(ちゅうせん)”は今では全国様々な場所で行われていますが、大阪府堺市が発祥なのです。
その他の伝統工芸品
経産大臣指定の伝統的工芸品以外も含めると、大阪府には下記の伝統工芸品もあります。
まとめ
いかがでしょうか。
今回は大阪府の伝統工芸品を一覧でまとめてご紹介しました。
その他については下記の関連記事をご覧下さい。
[関連記事]
日本の伝統工芸品まとめ