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ガラス、ビードロの魅力と呼び方の違い|受け継がれる製法と産地一覧

ビードロ
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ビードロ
ガラスのお皿にグラスに風鈴、金魚鉢にかんざしなど、目に涼やかなガラス製品は夏には出番が増えますよね。

普段何気なく使っているガラスは、歴史としてはまだ浅く、江戸時代から製造されるようになりました。
ガラスの歴史を振り返ってみましょう。

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江戸の人々とガラス製品

日本は海外の製品を模倣し、質を高めることが歴史的に得意な国ですが、意外なことに江戸時代のガラス製品の質はそれほど高くありませんでした。
というのも古くから陶磁器文化があったため、壊れやすいガラスをわざわざ使う必要性を感じていなかったのです。

一方で江戸や大坂、京都、長崎のような大都市では「壊れてもまた買えば良い」という高度な消費文化が栄えていました。
そのため、ガラスは嗜好品として豪商ばかりでなく庶民にも受け入れられ、金魚鉢やぽっぴんという玩具、宴席用のグラス、かんざし、贈答用の高価な製品が人気を集めました。

ちなみにこの頃、吹きガラスは「ビードロ」、舶来物や切子など上質なものは「ギヤマン」と呼ばれていました。

CHECK
ビードロ:ポルトガル語でガラスを表すVidro(ビードロ)より
ギヤマン:ポルトガル語でダイヤモンドを表すDiamante(ディアマンテ)より

関連記事:切子の世界~江戸切子、薩摩切子が魅せる日本の伝統美

吹きガラスの製法

  • 宙吹きガラス
  • 17世紀後半には、宙吹きガラス製法で日本国内でもガラス製造が始まりました。
    宙吹きガラスとは古代ローマ時代からある技法で、高温で融解したガラスを吹き棹の先に巻き取り、空中で息を吹き込んで風船のように膨らませる方法です。
    これにより装飾が可能な薄いガラスやさまざまな形のものが生産できるようになりました。

  • 型吹きガラス
  • それから少し遅れて型吹きガラスという製法も広まりました。
    これは吹き棹に巻き取ったガラスを金型や土型に差し込んで息を吹き込むので、形の整ったものが大量に生産できるようになりました。
    しかし幕末になると海外から頑丈なガラス製品の輸入が増え、国内での生産も政府主導の近代的なガラス製造へと移行していきました。

日本各地にある吹きガラスの産地

現在日本各地で精密なガラスが工業生産されていますが、伝統工芸品として手作りの吹きガラスも作られ続けています。
日本のガラス工芸品の産地をご紹介します。

小樽ガラス(北海道小樽市)

ガラス製作の歴史は長くないものの、「ガラスの街」とも呼ばれる小樽市。
漁に使う浮き球作りからガラス産業は始まり、今ではお土産の定番に。

津軽びいどろ(青森県青森市)

昭和60年代に七里長浜の砂を原料に作られ始めた津軽びいどろ。
宙吹きガラス製法で、日本の四季を感じさせる、彩り豊かなガラス製品を生産しています。

江戸ガラス(東京都墨田区、江東区、江戸川区)

18世紀初めに加賀屋久兵衛が鏡や眼鏡を、上総屋留三郎が簪や風鈴を製作したのが始まりとされています。
宙吹きで作られる風鈴は、お土産としても人気の品です。

肥前びーどろ(佐賀県佐賀市)
19世紀に当時では珍しいガラス窯が設置されて以来、生活用品のほか、科学実験で使うフラスコなどを製造。
現在、吹き棹にガラスを用いる「ジャッパン吹き」で高品質なガラス器を生産しています。

琉球ガラス(沖縄県)

明治時代に長崎や大阪の職人によって伝えられ、薬瓶やランプなどを製造されたことから始まり、現在沖縄県の伝統工芸品に認定されています。

ぬくもりのある吹きガラスを楽しもう

これらの生産地のほか、個人の作家さんのアトリエなどでも、宙吹きガラスを体験できる工房はたくさんあり、オリジナルのガラス製品を作ることができます。

硬質な感じがするガラスですが、手作りならではの温かみのある味わいが楽しめます。
ご紹介した街を訪れた際にはぜひ体験してみてくださいね。

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