俳句とは?俳句の歴史と作り方〜初心者入門〜|季語一覧&有名な俳句も!

松尾芭蕉
俳句とは、「古池や蛙飛びこむ水の音」のように、五・七・五の十七音で表現する詩の事を指します。
最近では夏井いつき先生が出演するテレビ番組「プレバト」の俳句の才能査定ランキングなども人気の企画になっていますよね。

そこで今回は、俳句に興味を持った方に向けた俳句入門記事として、俳句のいろはをご紹介したいと思います。

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1.俳句とは

「定形の魔力」という本の中で、俳人の坪内稔典さんはこんな風に俳句を表現しています。

俳句についてはいろんな見方がある。季節の詩、自然をうたう詩、日本的な象徴詩と見る人など、実にさまざまだが、私は、この形式が極端に短いということから、まず覚えやすい詩だと考えている。覚えやすい作品であるためには、口調がよくて音楽性に富んでいることに加えて、認識や感覚や表現法に、新しさや意外さが必要だが、ともあれ、小説や自由詩と比べると、なんといっても俳句は覚えやすい。つまり、俳句は、簡単に覚えてどこででも口に出来る口誦の詩。

俳句は、五・七・五の十七音で表現されます。
このように短い詩は世界でも珍しく、”世界一短い詩”とも言われます。

俳句には、五・七・五の十七音という決まりの他に、句の中に季語をひとつ入れるという決まりがあります。
これを”有季定型”といいます。

季語とは、その句がどの季節を表現したのかを表す言葉の事です。
春夏秋冬の四季や、歳時記などに関係する言葉が用いられます。
「古池や蛙飛びこむ水の音」でいうと、蛙が春の季語になっています。

川柳との違い

俳句と混同されるものに、川柳があります。
川柳も五・七・五で表現されますが、俳句との違いは”季語”が無い点にあります。
第一生命が主催しているサラリーマン川柳のように、俳句と比べて自由度が高いのが特徴です。

2.俳句の歴史

俳句はもともと”俳諧(はいかい)”や”発句(ほっく)”と言われていました。

俳諧とは、「俳諧連歌(はいかいのれんが)」を略したもの。
滑稽な連歌によってクスッと笑えるような、余興として作られていたものです。

一方の発句とは、長い連歌や連句の冒頭部分を指すものです。
五・七・五で終わりでなく、その後にも句が続いていたのですね。

つまり、俳諧の一部が発句で、その”俳諧の発句”こそが後の俳句に繋がっていったという事なのです。

そして今の俳句の源流になっているのが、松尾芭蕉です。
松尾芭蕉は、江戸時代の前期に文芸的な発句を始めました。
有名な「古池や蛙飛びこむ水の音」も松尾芭蕉の俳句です。

その後、与謝蕪村や小林一茶、良寛などが歴史を繋ぎ、明治時代に入って正岡子規が俳句という呼び名を定着させました。

3.俳句の作り方・ルール

それではここで、俳句とはどうやって作るものなのかをご紹介したいと思います。
俳句は五・七・五の十七音で表現されています。

この十七音という決まりの他に、句の中に季語を入れるという決まりもあります。

型が決まっていて、季語が入っているという事を”有季定型”と言います。
この有季定型になっていれば、それは俳句であると言えます。

季語は一つと決まっており、二つの季語が入ってしまう事を”季重なり”と呼びます。

そして十七音より多くなってしまったものを”字余り”、十七音に達しなかったものを”字足らず”と呼び、これは俳句を作る上で基本的には避けるべきではありますが、絶対のルールではありません。
過去の偉人の名句にも、字余り・字足らずの作品は沢山あるのです。

型を守るのも大切ですが、あまり構えすぎずに俳句を自由に楽しむ事も大切です。

4.俳句の色々・用語集

この章では、俳句に関係する用語などをご紹介したいと思います。

結社

俳句の世界では同好会のような集まりの事を結社と呼びます。
俳句に精通した先生などが主宰となり、お互いの研鑽を目的としています。

句会

句会とは、作った俳句を発表してお互いに批評し合う集まりの事です。
結社の主な活動も、この句会の開催です。

吟行

俳句を作る為に名所や野外などに出かけることを、吟行(ぎんこう)と言います。
複数人でいく吟行会では、出かけた先で句会を開く事もあります。

俳句相撲

俳句相撲とは、行事(判者)が2つの組に分かれた句を1句ずつ優劣をつけていき、勝った句の数を競う遊びです。
和歌の歌あわせのように、俳句合わせとも言われます。

5.有名な俳句

それではここで有名な俳句を季節ごとに分けてご紹介したいと思います。

新年の句

三椀の雑煮かゆるや長者ぶり

与謝蕪村
元旦や 上々吉の 浅黄空

小林一茶
神慮今鳩をたたしむ初詣

高濱虚子
繭玉に いよいよ雪と きまりけり

久保田万太郎
去年今年 貫く棒の 如きもの

高濱虚子
松立てて 空ほのぼのと 明くる門

夏目漱石
手毬唄 かなしきことを うつくしく

高濱虚子

春の句

春風や 闘志いだきて 丘に立つ

高濱虚子
永き日や つばたれ下る 古帽子

永井荷風
行春を 近江の人と 惜しみける

松尾芭蕉
(母の言葉自ら句となりて)
毎年よ 彼岸の入に 寒いのは

正岡子規
雪とけて 村一ぱいの こども哉

小林一茶
咲き満ちて こぼるる花も なかりけり

高濱虚子

夏の句

おもしろうて やがてかなしき 鵜ぶね哉

松尾芭蕉
下下も下下下下の下国の涼しさよ

小林一茶
短夜の あけゆく水の 匂かな

久保田万太郎
金亀子擲つ闇の深さかな

高濱虚子
滝落ちて 群青世界 とどろけり

水原秋櫻子
かたつむり 甲斐も信濃も 雨のなか

飯田龍太

秋の句

糸瓜咲て痰のつまりし仏かな

正岡子規
子規逝く や十七日の 月明に

高濱虚子
秋の暮 大魚の骨を 海が引く

西東三鬼
朝夕が どかとよろしき 残暑かな

阿波野青畝
けふの月 馬も夜道を 好みけり

村上鬼城

冬の句

湯豆腐や いのちのはての うすあかり

久保田万太郎
流れ行く 大根の葉の 早さかな

高濱虚子
冬菊の まとふはおのが ひかりのみ

水原秋櫻子
薄日とは 美しきもの 帰り花

後藤夜半
おでん酒 あしもとの闇 濃かりけり

久米三汀
降る雪や 明治は遠く なりにけり

中村草田男

6.季語一覧

俳句の中に入れる季語について、季節毎に主なものをご紹介したいと思います。

新年

時候
初春(はつはる)元日
正月三が日
松の内小正月
天文
初明り初日
地理
初富士初景色
人事
注連飾賀状
門松鏡餅
橙飾る(だいだいかざる)破魔弓(はまゆみ)
七草粥屠蘇(とそ)
雑煮数の子
歌留多羽子板
双六独楽
福笑福引
獅子舞年玉
寝正月初電話
初夢初笑
初荷書初
初釜出初
初場所歌会始
鏡開達磨市
成人の日雪祭
宗教
初詣七福神詣
初神楽
植物
歯朶(しだ)福寿草

時候
初春寒明
立春早春
春寒彼岸
啓蟄(けいちつ)朧月夜(おぼろづきよ)
花冷暖か
麗か(うららか)長閑(のどか)
八十八夜夏近し
天文
春日和東風
風光る春一番
春疾風春雨
花の雨春時雨
菜種梅雨淡雪(あわゆき)
忘れ霜(わすれじも)春雷(しゅんらい)
霞(かすみ)陽炎
春暁花曇
蜃気楼
地理
山笑ふ野焼き
苗代(なわしろ)水温む(みずぬるむ)
潮干潟残る雪
雪崩流氷
薄氷
人事
花見入学式
卒業バレンタインデー
遠足事始
針供養建国記念日
春灯三月節句
雛市雛祭
雛流し雛納め
白酒菱餅(ひしもち)
雛あられ潮干狩
摘草(つみくさ)磯遊(いそあそび)
どんたくメーデー
ボートレース花衣
闘牛猟名残(りょうなごり)
鮎汲(あゆくみ)鶏合(とりあわせ)
春炬燵(はるごたつ)大掃除
朝寝春眠
卒業入学
山焼く野焼く
茶摘種蒔
風船風車
石鹸玉(しゃぼんだま)ぶらんこ
白子干(しらすぼし)桜蝦(さくらえび)
鶯餅(うぐいすもち)草餅
桜餅
宗教
初午(はつうま)伊勢参り
春日祭お水取
薪能(たきぎのう)春分の日
彼岸彼岸会(ひがんえ)
遍路(へんろ)山王祭(さんのうまつり)
開帳謝肉祭
復活祭
動物
若駒猫の恋
鶯(うぐいす)
雉(きじ)山鳥(やまどり)
雲雀(ひばり)燕(つばめ)
囀(さえずり)燕の巣
鰊(にしん)白魚(しらうお)
栄螺(さざえ)蛤(はまぐり)
桜貝田螺
蚕(かいこ)
植物
紅梅
椿
辛夷(こぶし)
沈丁花(じんちょうげ)連翹(れんぎょう)
ライラック雪柳(ゆきやなぎ)
木蓮(もくれん)
山吹桃の花
杏の花林檎の花
木瓜の花(ぼけのはな)木の芽
若緑
金縷梅(まんさく)猫柳
菫(すみれ)パンジー
花簪(はなかんざし)勿忘草(わすれなぐさ)
シクラメン芝桜
山葵(わさび)若草
クローバー蒲公英(たんぽぽ)
土筆(つくし)杉菜
桜草虎杖(いたどり)
蕨(わらび)薇(ぜんまい)
母子草(ははこぐさ)蓬(よもぎ)
嫁菜(よめな)片栗の花
水芭蕉二輪草
若布(わかめ)海苔
海雲(もずく)彼岸桜

時候
五月(さつき)立夏
麦の秋六月
皐月(さつき)夏至
入梅白夜
七月水無月
土用涼し
秋近し
天文
南風(みなみ)やませ
朝凪夕凪
梅雨走梅雨(はしりつゆ)
五月雨(さみだれ)梅雨晴(つゆばれ)
夕立雲海
朝焼夕焼
西日
地理
赤富士お花畑
青田雪渓
田水沸く
清水滴り
人事
端午鯉幟(こいのぼり)
武者人形菖蒲湯
愛鳥週間時の記念日
母の日父の日
こどもの日山開き
海開き朝顔市
夏木立帰省
更衣(ころもがえ)単衣(ひとえ)
浴衣甚平
素足扇子
上布
サングラスハンカチ
香水柏餅
葛切心太(ところてん)
水羊羹蜜豆
麦酒焼酎
甘酒新茶
冷麦冷奴
梅干す土用鰻
どぜう鍋噴水
籐椅子
風鈴
走馬燈
日焼昼寝
ボートヨット
登山夜釣
釣堀夜店
野外演奏ダービー
ナイター水中花
草笛田植
芝刈早乙女
草取干草
鵜飼
宗教
葵祭
神田祭三社祭
ちゃぐちゃぐ馬っこ富士詣
鬼灯市(ほおずきいち)野馬追(のまおい)
花の日
動物
蝙蝠(こうもり)鴉の子(からすのこ)
時鳥(ほととぎす)郭公(かっこう)
仏法僧(ぶっぽうそう)雷鳥(らいちょう)
翡翠(かわせみ)白鷺(しらさぎ)
鵜(う)鯵刺(あじさし)
海猫(うみねこ)蟬(せみ)
空蝉(うつせみ)螢(ほたる)
兜虫(かぶとむし)鍬形虫(くわがたむし)
天道虫(てんとうむし)蝿(はえ)
蝸牛(かたつむり)
蟻(あり)蜘蛛(くも)
蜥蜴(とかげ)蛇(へび)
河鹿(かじか)蟇(ひきがえる)
鯰(なまず)岩魚(いわな)
鮎(あゆ)金魚
熱帯魚目高(めだか)
黒鯛(くろだい)いさき
初鰹鯵(あじ)
飛魚鱧(はも)
穴子
鮑(あわび)
烏賊(いか)
植物
葉桜薔薇
牡丹紫陽花
卯の花石南花(しゃくなげ)
百日紅(さるすべり)梔子の花(くちなしのはな)
夾竹桃(きょうちくとう)蜜柑の花
オリーブの花青梅(あおうめ)
さくらんぼ杏子(あんず)
枇杷(びわ)バナナ
青葉若葉
アカシアの花合歓の花(ねむのはな)
蘇鉄の花(そてつのはな)青桐
若竹菖蒲(しょうぶ)
グラジオラス芍薬(しゃくやく)
向日葵(ひまわり)ダリア
苧環(おだまき)
矢車草(やぐるまそう)カーネーション
サルビア松葉牡丹
月下美人日日草
百日草霞草
蚕豆(そらまめ)
蕗(ふき)
夕顔茄子
トマトキャベツ
パセリ鈴蘭
浜昼顔月見草
虎杖の花浜木綿(はまゆう)

時候
八月文月
立秋処暑
残暑仲秋
九月葉月
二百十日(にひゃくとおか)白露(はくろ)
秋分冷やか
爽か秋めく
新涼晩秋
十月長月
身に入む(みにしむ)寒露
夜長肌寒(はだざむ)
秋探し霜降(そうこう)
天文
秋晴釣瓶落し
天高し鰯雲
三日月
名月十六夜(いざよい)
宵闇(よいやみ)天の川
流星野分(のわき)
台風雁渡し(かりわたし)
富士の初雪稲妻
地理
野山の錦花野
刈田落し水
水澄む高潮
人事
赤い羽根国民体育大会
終戦記念日敬老の日
体育の日文化の日
七夕中元
盆休踊(おどり)
燈籠月見
花火紅葉狩
運動会冬支度
案山子(かかし)稲刈
豊年大根蒔く
蘆火(あしび)草山
夜食干柿
鯊釣(はぜつり)鹿笛(しかぶえ)
新酒(しんしゅ)濁酒(にごりざけ)
新米芋煮会
栗飯松茸飯
からすみ衣被(きぬかつぎ)
新蕎麦とろろ汁
柚餅子
宗教
迎火大文字
送り盆施餓鬼(せがき)
墓参恵比寿講
時代祭
動物
馬肥ゆる鹿
鵙(もず)
懸巣(かけす)鶺鴒(せきれい)
鵯(ひよどり)目白
連雀(れんじゃく)四十雀(しじゅうから)
啄木鳥(きつつき)渡り鳥
鶴来る(つるきたる)鶉(うずら)
椋鳥(むくどり)鴫(しぎ)
朱鷺(とき)雁(かり)
松虫
鈴虫鉦叩(かねたたき)
螽斯(きりぎりす)轡虫(くつわむし)
蝗(いなご)蓑虫
蜻蛉(とんぼ)蜩(ひぐらし)
秋刀魚
落鮎(おちあゆ)鯊(はぜ)
秋鯵(あきあじ)鰯(いわし)
太刀魚(たちうお)鰍(かじか)
わらさ鱸(すずき)
植物
紅葉黄落(こうらく)
桐一葉(きりひとは)
銀杏散る竹の春
木の実団栗(どんぐり)
椎の実紫式部
棗(なつめ)胡桃
銀杏山椒の実
梅擬(うめもどき)青蜜柑(あおみかん)
林檎
柚子レモン
無花果石榴(ざくろ)
木犀(もくせい)芙蓉(ふよう)
蔦(つる)通草(あけび)
山葡萄蔓紫(つるむらさき)
藪からし草の実
芒(すすき)
尾花(おばな)泡立草(あわだちそう)
芭蕉カンナ
撫子(なでしこ)
朝顔葉鶏頭(はげいとう)
コスモス白粉花(おしろいばな)
鳳仙花(ほうせんか)鬼灯(ほおずき)
秋海棠(しゅうかいどう)
野菊嫁菜の花
藤袴曼珠沙華(まんじゅしゃげ)
桔梗女郎花(おみなえし)
吾亦紅(われもこう)水引の花
竜胆(りんどう)露草
藍の花唐辛(とうがらし)
生姜
落穂(おちぼ)玉蜀黍(とうもろこし)
蕎麦の花西瓜(すいか)
南瓜(かぼちゃ)糸瓜(へちま)
落花生
馬鈴薯(ばれいしょ)茸(きのこ)
松茸初茸(はつたけ)

時候
神無月小春
冬至師走
行く年大晦日
除夜寒の入
凍るしばれる
春待つ節分
天文
小春日和凩(こがらし)
北風空風(からかぜ)
時雨(しぐれ)
吹雪
寒の水風花(かぜはな)
霧氷(むひょう)
地理
霜柱初氷
波の華山眠る
人事
障子焚火
炬燵雪囲(ゆきがこい)
雪吊(ゆきづり)事納(ことおさめ)
事始(ことはじめ)柚子湯
縄飛スキー
スケートサッカー
羽子板市歳暮
餅搗(もちつき)雪下(ゆきおろし)
雪見雪達磨
寒稽古コート
雪帽子手袋
マスク雑炊
沢庵漬千枚漬
河豚ちり三平汁
寄鍋すき焼
おでん湯豆腐
熱燗寝酒
風邪湯ざめ
日向ぼこ酉の市
クリスマス除夜の鐘
豆撒厄払
動物
海豚
白鳥梟(ふくろう)
木菟(みみずく)都鳥(みやこどり)
鴛鴦(おしどり)
鰤(ぶり)鱈(たら)
鰰(はたはた)牡蠣
植物
臘梅(ろうばい)山茶花(さざんか)
寒木瓜(かんぼけ)蜜柑
枯葉落葉
木の葉紅葉散る
水仙葉牡丹
白菜大根
人参

7.まとめ

いかがでしたでしょうか。
俳句は敷居が高いように感じている方もいるかもしれませんが、誰もが自由に楽しんで良いものです。
好きな俳句を見つけたり、自分でも是非創ってみて下さいね。

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