石川県の伝統工芸品
石川県の国指定伝統的工芸品を一覧でまとめてご紹介します。
牛首紬
石川県白山市で主に生産される伝統的工芸品、牛首紬(うしくびつむぎ)。
玉繭を使い、座織りで糸を引き出して作る工程が特徴の絹織物です。
牛首紬は12世紀に平治の乱で敗れた源氏の落人が、牛首村(現在の石川県白山市)に落ち延びてきて、その妻が機織の技法を村人に伝えたことがルーツとされています。
また、牛首紬は釘に引っかかったとしてもその釘を壁から抜いてしまうほど丈夫ということから、別名を”釘抜紬(くぎぬきつむぎ)”とも言われています。
高機で強く打ち込むことによってこのように丈夫、かつ節が浮いた光沢のある生地となるのです。
1988年には経済産業大臣指定伝統的工芸にも指定されました。
[産地情報]
名称 | 石川県牛首紬生産振興協同組合 |
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住所 | 〒920-2501 石川県白山市白峰ヌ17 |
加賀友禅
石川県金沢市で主に生産される伝統的工芸品、加賀友禅(かがゆうぜん)。
京友禅、東京手描友禅と並び、日本の三大友禅の一つにもなっています。
加賀五彩(藍、臙脂、草、黄土、古代紫)と呼ばれる色彩を用いて写実的な草花模様が絵画のように描かれます。
1975年には経済産業大臣指定伝統的工芸品に指定されています。
[起源]
加賀友禅は15世紀頃から作られていた「梅染(うめぞめ)」という染めものがルーツとされています。
その後江戸時代に入ると、京友禅の創始者・宮崎友禅斎が加賀藩御用紺屋棟取である太郎田屋に移り住んで加賀御国染に改良を施したことが、現在の加賀友禅につながっています。
[産地情報]
名称 | 協同組合加賀染振興協会 |
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住所 | 〒920-0932 石川県金沢市小将町8-8 加賀友禅伝統産業会館内 |
加賀繍
加賀繍とは石川県(金沢市、白山市、能美市)で主に生産される伝統的工芸品です。
金糸や銀糸を用いて、手縫いで作られる優美な刺繍です。
加賀繍は全て手縫いで仕上げる為、ミシンには出来ない精緻な加工や、独特の風合いが特徴となっています。
1991年には経済産業大臣指定伝統的工芸品に指定されています。
[起源]
加賀繍は、14世紀頃に京都から加賀へ手刺繍の技法が伝わったことが起源です。
仏教の布教とともに僧侶の袈裟(けさ)などと共に伝わったとされています。
[産地情報]
名称 | 石川県加賀刺繍協同組合 |
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住所 | 〒920-0866 石川県金沢市中央通町6-1 米山アパート7号室 |
九谷焼
石川県の金沢市や小松市、加賀市、能美市で主に生産される伝統的工芸品、九谷焼(くたにやき)。
「絵付けなくして九谷無し」と言われるくらい、絵付けで人気を博す磁器です。
[起源]
17世紀の中頃、加賀の支藩である大聖寺藩藩主・前田利治が錬金職人の後藤才次郎に命じて、肥前有田の地で製陶の技術を学ばせました。
才次郎の帰郷後に九谷の地で窯を開き、磁器を作り始めたのが九谷焼の起源です。
しかし50年程で窯は閉じられ、生産は途絶えてしまいます。(この初期に作られたものを古九谷と言う)
その後80年程経った後に復興され、職人達の尽力により現在まで繁栄してきました。
九谷焼はその上絵付けに最大の特徴があり、主に緑、黄、赤、紫、紺青の和絵具で描かれます
[産地情報]
名称 | 石川県九谷陶磁器商工業協同組合連合会 |
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住所 | 〒923-1111 石川県能美市泉台町南13番地 石川県九谷会館(九谷陶芸村)内 |
輪島塗
石川県輪島市で主に生産される伝統的工芸品、輪島塗(わじまぬり)。
日本の漆器の中でも代表的な存在とされ、堅牢さが特徴です。
器のふちなど消耗しやすい部分に漆で布を貼り付けて補強する「布着せ」という技術が用いられ、更にその上に地の粉を混ぜた漆で下地を作ります。
[起源]
輪島では古代より漆が使われていたとされていますが、現在の形になったのは17世紀とされています。
港に近いために全国へ輸出を行い、当時から人気の漆器となっていました。
[産地情報]
名称 | 輪島漆器商工業協同組合 |
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住所 | 〒928-0001 石川県輪島市河井町24-55 |
山中漆器
石川県で主に生産される伝統的工芸品、山中漆器(やまなかしっき)。
挽物木地の産地として知られる山中地区で作られている漆器です。
下地の木地の美しさが特徴で、木地自体に装飾を施す技法には「筋挽き(すじびき)」「千筋(ちすじ)」「荒筋(あらすじ)」「毛筋(けすじ)」「糸目(いとめ)」「トビ筋(とびすじ)」「稲穂挽き(いなほびき)」などがあります。
[起源]
山中漆器は16世紀、越前の木地職人が移住してきてロクロで木地作りを始めたのがルーツとされています。
[産地情報]
名称 | 山中漆器連合協同組合 |
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住所 | 〒922-0111 石川県加賀市山中温泉塚谷町イ268-2 山中漆器伝統産業会館内 |
金沢漆器
石川県金沢市や野々市市、河北郡内灘町で主に生産される伝統的工芸品、金沢漆器(かなざわしっき)。
17世紀に加賀藩主・前田利常が産業振興の為に高台寺蒔絵の五十嵐道甫を招き、技法を伝授したのが起源とされます。
蒔絵が有名な金沢漆器は加賀蒔絵とも呼ばれ、肉合研出蒔絵(ししあいとぎだしまきえ)という代表的な技法は、肉上げした文様に金粉を蒔いて研ぎだします。
金沢の風土を反映したような、気品のある豪華な漆器です。
[産地情報]
名称 | 金沢漆器商工業協同組合 |
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住所 | 〒920-8639 石川県金沢市尾山町9-13 金沢商工会議所内 |
金沢仏壇
石川県金沢市で主に生産される伝統的工芸品、金沢仏壇(かなざわぶつだん)。
17世紀頃から生産が行われており、この地域では浄土真宗が広く信仰されていたことから広く普及していきました。
金沢仏壇には金沢独特の文化を表す装飾が施され、日本一の生産規模を誇る金箔や蒔絵など、金沢の工芸の総合芸術としても位置づけられます。
[産地情報]
名称 | 金沢仏壇商工業協同組合 |
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住所 | 〒920-0855 石川県金沢市武蔵町8-2 瀬沢ビル3F |
七尾仏壇
石川県七尾市、鹿児郡中能登町で主に生産される伝統的工芸品、七尾仏壇(ななおぶつだん)。
堅牢な造りとなっているのが特徴で、釘を使わずに「ほぞ組」でくみ上げる為、代々使い続けることが出来ます。
[産地情報]
名称 | 七尾仏壇協同組合 |
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住所 | 〒926-8642 石川県七尾市三島町70-1 七尾商工会議所内 |
金沢箔
石川県で主に生産される伝統的工芸品、金沢箔(かなざわはく)。
黄金に輝く金箔で、海外でも人気の日本を代表する工芸品です。
金沢は国内の金箔生産量の98%を占めるほど、日本を代表する金箔産地です。
金箔の厚さは1万分の1ミリ程なので、様々な製品に加工されていく反面、扱いが難しく、加工には高度な職人技が必要となります。
[起源]
金箔自体は古代より日本人は用いており、現在発掘されているものだけでも古墳時代のアクセサリーが出土しています。
金沢では少なくとも16世紀には生産が始まっていたとされています。
1977年には経済産業大臣指定伝統的工芸品に指定されています。
[産地情報]
名称 | 石川県箔商工業協同組合 |
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住所 | 〒920-3122 石川県金沢市福久町ロ172 |