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和歌解説】わたの原八十島かけて漕ぎ出でぬと 人には告げよ海人の釣船|参議篁の百人一首11番歌の意味、読み、単語

海3
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小倉百人一首にも収録されている、参議篁の下記の和歌。

「わたの原八十島かけて漕ぎ出でぬと 人には告げよ海人の釣船」

上記の参議篁の和歌について、意味や現代語訳、読み方などを解説していきたいと思います。

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百人一首の第11首目の読み方と意味

まずは小倉百人一首に収録されている参議篁の11番歌について、読み方と意味をみていきましょう。

わたの原八十島かけて漕ぎ出でぬと
人には告げよ海人の釣船

参議篁

【読み】
わたのはらやそしまかけてこぎいでぬと
ひとにはつげよあまのつりぶね

【意味】
大海原の島々を目指して漕ぎだして行ったと、都の人には告げてくれ、漁師の釣り船よ。

【単語解説】
”わたの原”:大海原のこと。「わた」は海の古語。
”八十島”:多くの島々。
”かけて”:目がけて。
”漕ぎ出でぬ”:「ぬ」は完了の助動詞。漕ぎだしたということ。
”人”:都の人、家族や親しい人びと。

百人一首の11番歌の解説

この歌の背景には、作者の参議篁こと小野篁(おののたかむら)が体験したある事件があります。
それは篁が遣唐副使に任ぜられ船で出発する際、大使である藤原常嗣が自分の破損した船に篁を乗せ、篁の船に常嗣が乗ろうとした横暴に篁が反発し、船に乗らなかった事で嵯峨天皇の怒りにふれ、隠岐に流されてしまったということ。
真冬に隠岐に島流しされる自身の心情が痛いほど込められている歌です。

作者について

作者は、参議篁(さんぎたかむら)/小野篁(おののたかむら)。[802年〜852年]
漢詩にも優れた歌人で、上記の事件で流罪となった2年後には罪を許されて都へ戻り、参議まで出世しました。

まとめ

いかがでしたでしょうか。
今回は百人一首の11番歌、参議篁の「わたの原八十島かけて漕ぎ出でぬと 人には告げよ海人の釣船」の和歌について現代語訳と意味解説をさせて頂きました。
ご参考になれば幸いです。

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