南北600キロメートルに及ぶ広大な県土に豊かな自然を抱える、鹿児島県。
今回はそんな鹿児島県にある伝統工芸品を一覧でまとめてご紹介します。
鹿児島県の伝統工芸品
鹿児島県の国指定伝統的工芸品を一覧でまとめてご紹介します。
本場大島紬
鹿児島県の奄美大島で生産される伝統的工芸品、大島紬(おおしまつむぎ)。
泥染めと締機(しめばた)という独特の工程を行うことで生み出される絣の美しさが特徴です。
1975年には経済産業省指定伝統的工芸品に指定されています。
【歴史】
大島紬自体の歴史は古く、7世紀頃から作られています。
産地として形成されたのは18世紀に入ってからで、絣の技術を取り入れたのもこの頃です。
【特徴】
締機を使って防染することから、「大島紬は二度織られる」とも言われます。
また、泥染めも大きな特徴で、テーチ木の染料で染色した後、染め専用の泥田の泥につけ込んで全体を馴染ませて染めていきます。
こうすることで、テーチ木染料のタンニン酸と泥の鉄分が化合して黒色に変色させ、強度もあげつつもふっくらとした肌触りの生地にしていきます。
昔、ある農家の主婦が自分の大島紬を年貢として持っていかれないよう、泥田の中に隠しました。
後で取り出してみるとテーチ木の染料で染めた茶褐色のものが、美しい黒色に変色していたことから泥染めが生まれたと言われています。
産地情報
名称 | 本場大島紬織物協同組合 |
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住所 | 〒891-0123 鹿児島県鹿児島市卸本町4-7 |
薩摩焼
鹿児島県で主に生産される伝統的工芸品、薩摩焼(さつまやき)。
白薩摩、黒薩摩、磁器といった主に3つの製品で形成される陶磁器です。
【起源】
薩摩焼は16世紀の末に薩摩藩17代藩主、島津義弘が慶長の役の際に陶工達を連れ帰り、地元で窯を築いたのが起源です。
1867年のパリ万博に出品されると海外の人々にも反響を呼び、知名度は上昇しました。
【特徴】
薩摩焼は、主に2種類に分類され、「白薩摩(白もん)」という高級志向の陶器と、「黒薩摩(黒もん)」という大衆向けの陶器に分類されます。
そのなかでも窯場によって系統が分かれ、苗代川系、竪野系、龍門司系、西餅田系、磁器系の5つがありますが、現在でも残っているのは苗代川系、龍門司系、竪野系の3つとなっています。
産地情報
名称 | 鹿児島県薩摩焼協同組合 |
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住所 | 〒899-3101 鹿児島県日置市日吉町日置5679 |
川辺仏壇
鹿児島県南九州市で主に生産される伝統的工芸品、川辺仏壇(かわなべぶつだん)。
川辺仏壇は13世紀頃より小型の仏壇が小規模ながら作られており、本格的な産地として形成されたのは明治に入ってからとされています。
川辺仏壇は分業制で生産されており、「木地」「宮殿」「彫刻」「金具」「蒔絵」「塗装」「仕上げ」の工程に分類されます。
各部品が手作業で作られ、堅牢な作りとなっています。
産地情報
名称 | 鹿児島県川辺仏壇協同組合 |
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住所 | 〒897-0215 鹿児島県南九州市川辺町平山6140-4 |
その他の伝統工芸品
経産大臣指定の伝統的工芸品以外も含めると、鹿児島県には下記の伝統工芸品もあります。
鹿児島県の伝統工芸品動画
Youtube上の「鹿児島特産品協会」チャンネルでは、大島紬など様々な伝統工芸品を紹介する動画を公開しています。
まとめ
いかがでしょうか。
今回は鹿児島県の伝統工芸品を一覧でまとめてご紹介しました。
その他については下記の関連記事をご覧下さい。
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日本の伝統工芸品まとめ