愛知県高浜市などで生産されている伝統工芸品、三州鬼瓦工芸品(さんしゅうおにがわらこうげいひん)。
平成29年11月30日には、国の伝統的工芸品にも指定されました。
今回はそんな三州鬼瓦工芸品について、ご紹介します。
三州鬼瓦工芸品とは
三州鬼瓦工芸品は愛知県高浜市などで作られる伝統工芸品です。
1720年(享保5年)の徳川吉宗の時代に、火事の蔓延を防ぐ為の防火対策として、瓦葺きを一般庶民まで奨励します。
この頃に瓦作りが地場産業として栄えた事が、現在の三州鬼瓦工芸品のルーツとなっています。
瓦作りに適した土地環境
西三河地方を流れる矢作川は、山から粘土を下流に運びます。
瓦の原料は粘土なので、この地域で良質な粘土が採れた事は、瓦産地として大きなメリットでした。
また、海に面している為に海運によって江戸などに輸送が出来たのも、発展に大きな後押しとなりました。
三州鬼瓦工芸品の特徴
この地域で作られる鬼瓦は、”いぶし銀”といわれる独特な色味が特徴です。
釉薬をかけずに焼き上げ、酸素を遮断する事でこの色味になるのです。
三州鬼瓦工芸品の作り方
三州鬼瓦工芸品は2017年に、国指定の伝統工芸品にも選ばれています。
指定された際の製作要件は、下記の通りです。
1.成形は、付け土又は石膏型によること。
2.素地の模様付けをする場合は、粗彫り、「シビ」又は「ミガキ」によることとし、金ベラ、木ベラ又は竹ベラを用いて行うこと。
3.焼成は、いぶし加工をすること。
[原材料]
使用する陶土は、三河粘土、山土、すいひ粘土又はこれらと同等の材質を有するものとすること。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
今回は愛知県高浜市の伝統工芸品、三州鬼瓦工芸品(さんしゅうおにがわらこうげいひん)についてご紹介しました。
その他については下記の関連記事をご覧下さい。
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