山形県の伝統工芸品
14.山形鋳物
山形鋳物とは山形県(山形市)で主に生産される鋳物で、伝統的工芸品にも指定されています。
山形鋳物の歴史は古く、11世紀まで遡ります。
前九年の役の際に源頼義に連れられてきた鋳物職人がこの地で良質の土を発見し、生産を始めたのが起源とされています。
鉄瓶や花器などの日用品から、美術品やアクセサリーの美術工芸品まで、様々な製品が作られています。
産地情報
名称 | 山形鋳物伝統工芸組合 |
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住所 | 〒990-0051 山形県山形市銅町2-1-21 株式会社 雅山 内 |
15.置賜紬
置賜紬とは山形県(米沢市、長井市、西置賜郡白鷹町)で主に生産される伝統的工芸品です。
先染の平織で作る織物で、素朴な風合いが特徴です。
置賜紬は、8世紀の初めに上杉景勝の奨励によって産地として確立されたのが起源とされています。
もともと白鷹町、長井市、米沢市で古くから織られていた織物を、伝統的工芸品として指定する際に「置賜紬」として名称を統一しました。
平織りで先染の織物で、更に地域ごとに特徴があり、白鷹町は米琉板締小絣や白鷹板締小絣、長井市は緯総絣や併用絣、米沢市は草木染紬と紅花染紬が主に生産されてきました。
産地情報
名称 | 置賜紬伝統織物協同組合 |
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住所 | 〒992-0003 山形県米沢市窪田町窪田2885-5 |
16.山形仏壇
山形仏壇とは山形県(山形市、天童市、尾花沢市、酒田市)で主に生産される仏壇で、伝統的工芸品にも指定されています。
山形仏壇は18世紀、江戸で仏壇製作を学んだ後藤茂右衛門が帰郷後に仏具を作り始めたのが起源とされています。
その後、漆や蒔絵を施す職人や飾りを施す職人を集めて本格的な仏壇となり、生産が拡大していきました。
仏壇の産地として最北端の山形仏壇は、豪華で堅牢な仏壇で、美しい木目を出す塗りも特徴的です。
産地情報
名称 | 山形県仏壇商工業協同組合 |
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住所 | 〒990-2431 山形県山形市松見町8-11 |
17.天童将棋駒
天童将棋駒とは山形県(天童市、山形市、村山市)で主に生産される伝統的工芸品です。
日本一の生産量を誇り、多種多様な製品が作られています。
天童将棋駒は江戸時代の後期、藩の経済政策の一環として生産が開始されたのが起源とされています。
天童将棋駒には「押し駒」、「書き駒」、「彫り埋め駒」、「盛り上げ駒」といった種類があり、大衆向けから高級なものまで様々な製品が作られ、将棋駒の生産量日本一を誇ります。
産地情報
名称 | 山形県将棋駒協同組合 |
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住所 | 〒994-0013 山形県天童市老野森1-3-28 天童商工会議所内 |
18.羽越しな布
羽越しな布とは山形県鶴岡市、新潟県村上市で主に生産される伝統的工芸品です。
羽越地方の山間部に生育するシナノキの樹皮から靱皮(じんぴ)を剥ぎ取り、それを1年近い時間をかけながら糸に加工した後に織り上げるもので、日本三大古代織の一つとなっています。(他の二つは芭蕉布、葛布)
羽越しな布の起源は古く、古代日本までさかのぼります。はっきりとした時代は特定されていませんが、縄文時代や弥生時代から草木の繊維を用いた織物が作られていたので、大体その頃であるとされています。
羽越地域に生息するシナノキやオオバボダイジュ、ノジリボダイジュを糸の原料としており、水に強く丈夫な織物です。
強靭な繊維ということから、生活の様々な場面(作業着や袋、漁網など)に利用されていました。
産地情報
名称 | 羽越しな布振興協議会 |
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住所 | 〒999-7315 山形県鶴岡市関川字向222 関川しな織センター内 |
福島県の伝統工芸品
19.大堀相馬焼
大堀相馬焼とは福島県(双葉郡浪江町)で主に生産される陶器です。
大堀相馬焼は江戸時代、中村藩士の半谷休閑が大堀で陶土を発見し、下男の左馬に命じて器を焼き始めたのが起源とされています。
その後相馬藩の保護により、100以上の窯元が並び、東北地方で最大の産地となりました。
大堀相馬焼は、青磁釉(青みがあり透明感のある釉薬)を用いた陶器が有名です。
また、表面にランダムに現れる「青ひび」や、「走り駒」の意匠、「二重焼」の技法が特徴とされています。
産地情報
名称 | 大堀相馬焼協同組合 |
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住所 | 〒〒969-1513 福島県二本松市小沢字原115-25 陶芸の杜おおぼり 二本松工房内 |
20.会津本郷焼
福島県の伝統工芸品、会津本郷焼。
会津本郷焼は16世紀の終わり頃、薩摩の瓦工を呼び、鶴ヶ城の屋根瓦を作らせたのが起源です。
その後瀬戸の陶工”水野源左衛門”を呼び技術を発展させ、”佐藤伊兵衛”が現在の会津本郷焼の基礎を築きました。
陶器だけでなく、良質な陶石が採れることから磁器作りも行われています。
産地としては、明治時代から電線の絶縁の為に用いられる”がいし”というものの生産も行っており、産地の柱となってきました。
現在は14の窯元が有り、伝統を現在につなげています。
産地情報
名称 | 会津本郷焼事業協同組合 |
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住所 | 〒969-6042 福島県大沼郡会津美里町瀬戸町甲3162 |
21.会津塗
会津塗とは福島県で主に生産される伝統的工芸品です。
16世紀頃から生産されており、海外にも輸出される漆器です。
会津塗は16世紀、戦国時代に領主となった蒲生氏郷(かもううじさと)が前の領地(現:滋賀県)から職人を呼び寄せて生産を始めたのが起源とされています。
会津塗には独特の技法が多く、水あめに金粉を混ぜて後で水あめだけ洗いとる「消金粉(けしきんぷん)」や色粉で絵柄を描く「朱磨き」などがあります。
絵柄にも「会津絵」という独自のものがあり、これは檜垣、松竹梅、破魔矢を組み合わせて描かれます。
産地情報
名称 | 会津漆器協同組合 |
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住所 | 〒965-0042 福島県会津若松市大町1-7-3 福島県伝統産業会館 内 |
22.奥会津編み組細工
奥会津編み組細工とは福島県(大沼郡三島町)で主に生産される伝統的工芸品です。
冬季の間の仕事として発展し、籠などの製品が作られています。
奥会津編み組細工は18世紀頃から生産が始まったとされ、自家用の農作業道具や籠などが作られていました。
また、奥会津編み組細工は主にヒロロ細工、山ブドウ細工、マタタビ細工に分類されます。
産地情報
名称 | 奥会津三島編組品振興協議会 |
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住所 | 〒969-7402 福島県大沼郡三島町大字名入字諏訪ノ上395番地 三島町生活工芸館内 |