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東北地方の伝統工芸品産地一覧|みちのくの手仕事

二風谷イタのアップ
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冬は寒さが厳しく雪に覆われ、都からも遠い東北では、独自の工芸品が多く生まれました。
そこで今回は、東北地方に伝わる伝統的工芸品を一覧でご紹介します。

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青森県の伝統工芸品

1.津軽塗

青森県で生産されている、津軽塗。
「唐塗」等、独特な模様が特徴の漆器です。

津軽塗は17世紀の終わり頃、津軽藩主の津軽信政が経済政策の一環として漆工芸を奨励したのが起源とされています。

津軽塗は、蒔絵などを用いずに漆で模様を描いていきます。
塗り方にも様々なバリエーションがあり、特に「唐塗」「ななこ塗」「錦塗」「紋紗塗」の4種が代表的な技法とされています。
中でも特徴的な模様の唐塗は、漆に卵白を混ぜて粘りを出し、ヘラで凹凸をつけた上に色漆を重ねていきます。

産地情報

名称 青森県漆器協同組合連合会
住所 〒036-8061
青森県弘前市大字神田2-4-9
弘前市伝統産業会館内

岩手県の伝統工芸品

2.南部鉄器

南部鉄器とは岩手県(盛岡市、奥州市)で主に生産される鉄器で、伝統的工芸品にも指定されています。

関連記事:南部鉄器の取り扱い方や保管方法、洗い方について。鉄瓶と鉄鍋、急須。

奥州市で作られていた南部鉄器は11世紀、藤原清衝が近江の鋳物師を呼び寄せ、生産を始めたのが起源とされています。
また、盛岡市で作られていた南部鉄器は16世紀、盛岡藩の奨励によって生産が開始されました。
その後、昭和に入るとこの2つを総称し、南部鉄器と呼ぶようになりました。

南部鉄器は重厚で丈夫な鉄で作られており、何世代にも渡って使うことが出来ます。
最近では、カラフルに彩られた鉄瓶が海外で注目され、話題となりました。

産地情報

名称 岩手県南部鉄器協同組合連合会
住所 〒020-0055
岩手県盛岡市繋字尾入野64-102
盛岡手づくり村内

3.岩谷堂簞笥

岩谷堂簞笥とは岩手県(盛岡市、奥州市)で主に生産される伝統的工芸品です。
堅牢な箪笥で、南部鉄器を用いる金具に特徴があります。

岩谷堂箪笥は18世紀に生産が始まり、彫刻などの技術とともに発展してきました。

岩谷堂箪笥は欅や桐などの良質な材料を用います。
また、金具には手打ち彫りのものと南部鉄器を使うものがあり、これに美しい彫刻が施されます。

産地情報

名称 岩谷堂箪笥生産協同組合
住所 〒023-1131
岩手県奥州市江刺区愛宕字海老島68-1

4.秀衝塗

秀衡塗とは岩手県(盛岡市、花巻市、一関市、奥州市、滝沢市、西磐井郡平泉町)で主に生産される伝統的工芸品です。
金箔を用いる、重厚感のある漆器です。

秀衝塗は12世紀、奥州藤原氏の日用道具としてつくらせたのが起源とされています。
「秀衝塗」という名前は三代目の秀衝にちなむものですが、この呼び名になったのは明治以降で、それ以前は南部塗と呼ばれていました。

金色堂で有名な奥州藤原氏らしく、秀衝塗には金箔が用いられます。
秀衝文様といわれる、源氏雲の上に金箔の有職菱文が描かれ、草花をあしらう絵柄が特徴的です。

産地情報

名称 岩手県漆器協同組合
住所 〒029-0523
岩手県一関市大東町摺沢字但馬崎10
(株)丸三漆器内

5.浄法寺塗

浄法寺塗とは岩手県(盛岡市、八幡平市、二戸市、滝沢市)で主に生産される伝統的工芸品です。
漆の産地としても有名な浄法寺らしく、上質な塗りの漆器です。

浄法寺塗の起源は8世紀に建立された天台寺の僧侶が、日常使いの漆器を造り始めたのが起源とされています。
漆の木の産地だったこともあり、有数の漆器産地として繁栄していきました。
現在では日本で生産される漆の7割以上が浄法寺で生産される漆となっています。

浄法寺は漆の産地でもある為、上質な国産漆を用いた製品が作られます。
このこともあり、漆本来の美しさを味わってもらう為に余分な装飾は施さず、無地のシンプルな製品が多いです。

産地情報

名称 岩手県漆器協同組合
住所 〒029-0523
岩手県一関市大東町摺沢字但馬崎10
(株)丸三漆器内

宮城県の伝統工芸品

6.宮城伝統こけし

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こけしは江戸時代の後期、東北地方で作られ始めました。
東北の木地職人が、端材でおもちゃを作ったのが起源とされています。

その後東北の温泉地で土産物として販売されるようになり、現在では東北だけにとどまらず、全国で土産物として目にするようになりました。

当初は子ども用のおもちゃとして、着物を着せたりおんぶして遊んだり、現在の人形のように遊んでいました。
大正時代からは大人が鑑賞する工芸品として集める人が増加しています。

関連記事:第三次ブーム到来!こけし好き女子、通称こけ女が急増中。全国こけし祭り情報も!

7.雄勝硯

雄勝硯とは宮城県(仙台市、石巻市)で主に生産される伝統的工芸品です。
美しい黒と光沢が人気の硯です。

雄勝硯は16世紀頃から生産が始まっており、その品質の高さは伊達政宗も賞賛するほどでした。
その後は伊達藩のお抱えの産業となり、手厚い保護を受け発展していきました。

黒色硬質粘板岩である雄勝硯は、その美しい光沢と黒さ、丈夫さが人気となっています。

産地情報

名称 雄勝硯生産販売協同組合
住所 〒986-1333
宮城県石巻市雄勝町雄勝53-1
雄勝町インフォメーションセンター内

8.鳴子漆器

鳴子漆器とは宮城県(大崎市)で主に生産される伝統的工芸品です。
元々は温泉街のお土産として誕生した漆器です。

鳴子漆器は17世紀頃、温泉に来た客向けのお土産品として生産が始まりました。

温泉街のお土産として生産されていた鳴子漆器の特徴として、日常で手軽に使ってもらえるように丈夫でシンプルな造りになっていることがあげられます。
派手な装飾は施さずに、美しい木目を楽しむことが出来るシンプルな透漆(すきうるし)の技法が用いられる「木地呂塗(きじろぬり)」のほか、「紅溜塗(べにためぬり)」や「流文塗(りゅうもんぬり)」などがあります。

産地情報

名称 鳴子漆器協同組合
住所 〒989-6822
宮城県大崎市鳴子温泉字新屋敷122−2
鳴子総合支所 観光建設課

9.仙台簞笥

仙台簞笥とは宮城県で主に生産される伝統的工芸品です。
堅牢な箪笥で、飾り金具で装飾が施されています。

仙台箪笥は19世紀、藩の奨励によって生産が拡大していきました。

仙台箪笥は主に一般家庭に置かれる生活財として用いられていました。
鉄の飾り金具がつくのが特徴で、その堅牢さと美しさから海外にも輸出されていました。

産地情報

名称 仙台箪笥協同組合
住所 〒989-3121
宮城県仙台市青葉区郷六字葛岡下10-4(有)長谷部漆工内

秋田県の伝統工芸品

10.樺細工

樺細工とは秋田県(仙北市)で主に生産される伝統的工芸品です。
桜の木の皮を剥ぎ、それを用いて木工品を作ります。

樺細工が現在の形で生産されるようになったのは18世紀頃で、下級武士の副業として生産されていました。

樺細工は桜の木の皮を用いて生産されます。
その美しい皮目を活かして作られることから、同じ形でも一個一個の製品の印象が変わってきます。

産地情報

名称 角館工芸協同組合
住所 〒014-0352
秋田県仙北市角館町外の山18

11.川連漆器

川連漆器とは秋田県(湯沢市)で主に生産される伝統的工芸品です。
非常に丈夫な漆器で、日常の器としても人気です。

川連漆器は13世紀頃、稲庭藩主の小野寺重道の弟、道則が武具への漆塗りを家臣に命じたのが起源とされています。
その後江戸時代に入ると椀物も生産されはじめ、丈夫で手頃な漆器として人気となりました。

川連漆器は柿渋を用いる渋下地を使用する為、価格を抑えながらも非常に丈夫な漆器として人気です。
塗りの質も高く、手になじむ形もあいまって、日常使いの器として最適です。

産地情報

名称 秋田県漆器工業協同組合
住所 〒012-0105
秋田県湯沢市川連町字大舘中野142-1

12.大館曲げわっぱ


大館曲げわっぱは、秋田県大館市の伝統工芸品です。
弾力性に富んだ天然の秋田杉を使用したこの美しい白木の器は、中に詰めた食材の水分をほどよく吸い、時間が経ってもおいしく食べられるという特性を備えています。

曲げわっぱは、薄板を熱湯で曲げやすくして、それを輪っか状にして作られます。
合わせ目は樺や桜の皮で綴じられています。

主な用途は弁当箱や米びつ。
軽いから持ち運びに便利で、吸湿性があるのでご飯やおかずが長持ちします。
木の香りがご飯に移り、食欲をそそるという効果も。

吸湿性は落ちますが、漆塗りの曲げわっぱなら耐久性を兼ね備えています。
最近では扱いやすいウレタン塗装の曲げわっぱも一般的です。
木目の美しさも曲げわっぱの大きな魅力です。

関連記事:曲げわっぱ入門!お弁当箱手入れ方法は?曲げわっぱの作り方と、どこで買えるか情報も。

13.秋田杉桶樽

秋田杉桶樽とは秋田県で主に生産される伝統的工芸品です。
名前の通り秋田杉を原料とした樽で、人気となっています。

秋田杉樽桶は16世紀頃から生産されていました。
18世紀前半には藩の保護のもとで生産が拡大し、産地として形成されていきました。

秋田杉樽桶は柾目の材料を用いて作られます。
竹や銅などを用いてきつく締める為、長く使うことができ、その美しさにも定評があります。

産地情報

名称 秋田杉桶樽協会
住所 〒017-0012
秋田県大館市釈迦内字土肥17-3
有限会社日樽内

山形県の伝統工芸品

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