漆器とは?漆の種類から手入れ、保管方法と、日本の漆器産地別特徴一覧も!

漆器

漆器が海外で「Japan」と呼ばれていることを、ご存知でしょうか。
実は漆器は、日本を象徴する工芸品なのです。

生活様式の変化によって、漆器を使う家庭が減少しています。
漆器は取り扱いが難しそうなイメージが先行していますが、実は非常に優れた塗料なのです。
今回は日本の漆と漆器についてと、各産地の漆器の特徴をご紹介します。

【目次】
1.漆、漆器の歴史
2.漆の種類
2-1.漆ってどんなもの?
2-2.採取された漆の用途と長所と短所
2-3.色漆の種類
3.国産漆の現状
3-1.国産漆を受け継いでいく
4.装飾技法
 4-1.蒔絵(まきえ)
 4-2.螺鈿(らでん)
 4-3.沈金(ちんきん)
 4-4.平文(ひょうもん)
 4-5.彫漆(ちょうしつ)
 4-6.色絵(いろえ)
 4-7.箔押し(はくおし)
 4-8.体験施設
5.漆器の表示を見てみよう
 5-1.家庭用品品質表示法のルール
 5-2.日本漆器協同組合連合会のルール
 5-3.伝統的工芸品としてのルール
6.漆器の取り扱いとお手入れ、保管方法
 6-1.漆器を使うときに避けるべきもの
 6-2.漆器の洗い方
 6-3.蒔絵のある漆器について
 6-4.漆器のにおいについて
 6-5.保管方法
7.全国の漆器産地別の特徴
 7-1.津軽塗
 7-2.秀衝塗
 7-3.浄法寺塗
 7-4.鳴子漆器
 7-5.川連漆器
 7-6.会津塗
 7-7.鎌倉彫
 7-8.小田原漆器
 7-9.村上木彫堆朱
 7-10.新潟漆器
 7-11.木曽漆器
 7-12.高岡漆器
 7-13.輪島塗
 7-14.山中漆器
 7-15.金沢漆器
 7-16.飛騨春慶
 7-17.越前漆器
 7-18.若狭塗
 7-19.京漆器
 7-20.紀州漆器
 7-21.大内塗
 7-22.香川漆器
 7-23.琉球漆器

1.漆・漆器の歴史

石川県七尾市にある三引遺跡から6000年前のものと思われる漆塗りの櫛が出土していることから、我が国では縄文時代の頃から漆の利用が始まっていたと考えられています。
また、現代にも伝わる漆工芸の技術は、平安時代初期の皇族である惟喬親王が考案したという伝説も残っています。

この伝説は虚空蔵菩薩(こくうぞうぼさつ)から木地の製造・漆器の工芸技術を教えてもらい、各地に広めていったというもので、越前漆器の産地である福井県には惟喬親王(これたかしんのう)を祀った漆器神社もあります。

津軽塗、浄法寺塗、金沢漆器、香川漆器など、各地の漆器が伝統的工芸品に指定されていますが、我が国の漆器工芸技術は独自の発展を遂げていき、西洋諸国との交易が始まった16世紀中頃には日本を代表する工芸品として輸出されていきました。

美しい細工が施された漆器は西洋諸国の工芸作家にも影響を与え、漆・漆器のことを「japan」と称するまでになりました。

2.漆の種類

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漆ってどんなもの?

[漆]
➀山や生える落葉樹の名。葉はフジに似て大きくて、秋、赤くもみじする。
さわると、かぶれる。
➁「うるし➀」の皮からとった、しる。無色だが、色をまぜて、塗り物に使う。
(三省堂 国語辞典より)

食器をはじめ、家具や楽器などにも使われている、漆器。

漆は湿気や熱、酸、アルコール、塩分にも強く、耐水性や防腐性、防虫効果まであります。
また、接着剤としても用いることが出来るので昔から重宝されてきました。

漆の木は日本や中国、韓国など、東南アジアに広く分布しています。
その中でも日本の漆が最も上質と言われています。

その理由は、漆が採取されるウルシノキの主成分、ウルシオールの含有量にあります。
ウルシオールの含有量が高い程良質な漆の目安とされますが、日本の漆はこの含有量が高く、ゴム質が少ないという特徴がある為、他の国の漆器に比べ美しい漆器が出来上がるのです。

漆は6月中旬~10月下旬にかけて採取されます。
漆の木の幹に傷を付け、分泌してくる乳白色の樹液を採取。
これをろ過して、樹皮や木屑などを取り除いたものが生漆です。
このままでも摺り漆(木地が見えるくらいに漆を薄く塗る技法)として使えます。

採取された漆の用途

生漆
漆の木から採取した樹液から樹皮や木屑や塵、ゴミ等を取り除いただけの無精製のもの。
水分が多く含まれている。
乾燥が早く、乾くと薄い褐色の透明な被膜ができる。
仕上げ用の摺り漆(拭き漆)、艶つけにも使う。
透漆
熱を加えて生漆の水分を蒸発させた飴色の漆。
木地の見える透明塗り、金箔などの下地にも使う。
様々な色の顔料を混ぜて彩漆を作る。
黒漆
鉄粉を加えて、その酸化作用で真っ黒に変化させた漆。
精製の段階で漆自体が黒くなるので、深みのある独特の黒色が出来上がる。


ろ過を行ない、樹皮や木屑などを取り除く

生漆

精製→鉄粉を混ぜると黒漆になる

透漆

顔料を混ぜる

様々な色漆になる

様々な使われ方をする漆ですが、長所もあれば短所もあります。

◯漆の長所

  • 漆は一度固まってしまえば高熱や薬品などへの耐久性がある。
  • 漆は接着効果が高い。
  • 塗り重ねが可能。
  • 水となじむ。
  • 鉄分に反応し、黒色に変化する。

◯漆の短所

  • 皮膚がかぶれる。
  • 紫外線に弱い。
  • ペンキなどに比べると非常に高価である。
  • 乾くのに時間がかかる。

色漆の種類

  • 本朱(古代朱ともいう)
  • 通常の朱色ではなく、茶色っぽい落ち着いた赤の漆。

  • 洗朱(あらいしゅ)
  • 本朱から作られる赤みの強い朱色からオレンジに近い朱色まで様々。

  • うるみ
  • 朱合漆に赤口の顔料を混ぜたり、赤口の顔料に黒漆を混ぜたりして作られる色。

  • 紅柄(べんがら)
  • インドにあるベンガル土の色。茶色に近い朱色。

  • 白漆
  • チタン白を利用。真っ白ではなくベージュに近い。

  • 青漆(緑)
  • 藍草から取り出した藍蝋を加えた漆。もしくは黒漆に黄漆を混ぜて作られたもの。

  • 黄漆
  • 石黄を混ぜたもの。

黒以外の色は透漆に顔料を混ぜて作ります。
透漆といっても透明ではなく飴色のため、顔料を混ぜても淡い色合いにはなりません。

そのため、どの色も濃く落ち着いた風合いになります。
特に白は私達が想像する白ではなく、ベージュのような色になります。

全く同じ色は出せないというほど繊細でもある漆。
季節や天気などの条件によっても、その色の出方は変わってきます。
また使っているうちに艶が出て来たり、微妙に色合いが変化するのも漆器の魅力と言えるでしょう。

3.国産漆の現状

江戸時代に入ると各藩の殖産政策もあり、漆の採取・漆器の製造は盛んに行われました。
当時の百科事典である「和漢三才図会」にも陸奥、出羽、下野、日向米良、和州吉野、越前と多くの漆産地が紹介されています。

和漢三才図会より「漆」
[和漢三才図会より「漆」]

しかし、明治維新後にこれらの漆産地は徐々に衰退していきます。
その一因となったのは、海外との交易再開に伴う漆器の輸出量増加です。

国産漆だけでは需要を賄いきれなくなり、中国からの輸入が増えていったのです。
海外での漆器の人気が高まるにつれ、原材料である漆は外国産に切り替わっていくという皮肉な結果でもあります。

戦後になると安価な漆器を求める声が高まっていき、カシューの実から作られた合成塗料による漆器も広まっていきました。
市街地化が進んで漆の樹を育てる場所が少なくなったこともあり、漆の国内生産量は急減していきます。
現在、国内での漆の生産量は1トンにまで落ち込み、国内消費の98%は輸入品で賄われているというのが現状です。

国産漆を受け継いでいく

漆は古くからの工芸材料であり、様々な文化財や伝統建築物にも使われています。
これらを補修していく上では、なるべく製造当時と同じ材料、すなわち国産の漆を使っていくことが求められます。
国産漆の生産量が少なっていく中で、文化財や伝統建築物の維持ができなくなっていくのではないかと危惧されています。

このような事態を受け、文化庁では文化財や伝統建築物の保存に必要な資材を供給していくための「ふるさと文化財の森」運動を進めています。
2016年3月現在、岩手県の浄法寺漆林、山形県の村木沢漆林、草岡漆林、西川町漆林、京都府の夜久野丹波漆林が漆の森に設定されています。

また、漆の採取には、漆掻きという技術が必要ですが、この漆掻きを行える職人の数も減少してきています。
浄法寺漆林を有する岩手県二戸市では漆掻き研修を実施するなどして、技術の伝承を急ピッチで進めています。

国産漆を次世代に残していくためには、消費者側でも国産漆の魅力を理解した上で適正な価格で漆器を買う、職人を応援していくという気持ちを強く持つことが求められます。

4.漆器の装飾技法

4-1.蒔絵(まきえ)


蒔絵は漆器の加飾の中で最も有名で、古くは平安時代から存在したとされています。
細かく分けると研出蒔絵・平蒔絵・高蒔絵などいくつか種類がありますが、大まかに蒔絵の技法を説明します。

まず、漆を塗り完成された漆器の表面に、さらに漆で絵や模様を描きます。そこに金粉や銀粉を蒔き接着させ、模様を描く技法です。

最近では「蒔絵シール」という、手軽に蒔絵のような雰囲気が出せるシールも販売されていますね。
シールの登場で「蒔絵」という伝統技法が身近なものになったのではないでしょうか。

4-2.螺鈿(らでん)


螺鈿は奈良時代に日本にやってきて、平安時代以降は蒔絵と組み合わせて作品を作ることが多くなりました。
小物だけでなく、寺院の装飾などにも蒔絵とともに使われてきました。

夜行貝・白蝶貝・黒蝶貝などの貝殻の内側に、虹色をした真珠層の部分があります。
そこを切り出し、漆器の表面に作った模様に合わせて、接着剤代わりの漆を塗り細かく貼り付けていく技法です。

4-3.沈金(ちんきん)


沈金はまず、漆器の表面に模様を彫刻します。そして、その溝に漆を再度塗り、金箔や金粉を入れ込んで接着させていく技法です。
特に輪島塗で多く使われています。

4-4.平文(ひょうもん)


平文は奈良時代に伝わり、平安時代に発展し広まっていきました。

まず金属の板を作りたい模様に切り取り、漆器の表面に貼り付けます。
そして上から漆を塗り模様をいったん埋め、それを研いで模様部分を再び表面に出す技法です。

最後に磨き上げるため、蒔絵・螺鈿・沈金と違い最終的に表面は平らになります。
これが「平文」という名称にも表れています。

4-5.彫漆(ちょうしつ)


彫漆は、中国を代表する漆器加飾技法です。
使う漆の色によって、堆朱、堆黒などの種類があります。

まずは表面に何層も何層も漆を塗り重ね、厚みを増した漆の層を作ります。それを彫刻して模様を浮かび上がらせる技法です。レリーフのような深い彫りが特徴です。

4-6.色絵(いろえ)


色絵は、顔料を加え色を付けた漆を使って、漆器の表面に絵を描いていく技法です。
漆器をキャンバスとして絵の具で絵を描いていくような感覚です。カラフルな色を使えるので、多彩な表現をすることができます。

4-7.箔押し(はくおし)


箔押しは、漆器の表面の絵に合わせて漆を塗り、金箔を押し貼ることで絵を描きます。
金粉など細かい金ではなく金箔を使うので、金の質感を表現しやすい技法です。

4-8.体験施設

漆器の加飾を体験できる施設は全国各地にたくさんあります。さまざまな加飾をぜひ実際に体験して伝統技法に触れてみてください。

名称 地域観光情報研究社・京の手創り体験
住所 京都府京都市中京区堺町通り錦小路上る菊屋町513
電話 075-212-8807
技法 蒔絵・螺鈿・沈金・色絵・箔押し
名称 嵯峨螺鈿野村
住所 京都市右京区嵯峨釈迦堂大門町26
電話 075-871-4353
技法 蒔絵・螺鈿
名称 蒔絵スタジオ祥幹
住所 [横浜教室]横浜市中区万代町2丁目4番地7
[深川教室]江東区越中島1-3-1
電話 03-5411-1260
技法 蒔絵
名称 木之本漆器店
住所 福島県喜多方市字天満前8859
電話 0241-23-1611
技法 蒔絵
名称 鈴善漆器店
住所 福島県会津若松市中央1-3-28
電話 0242-22-0680
技法 蒔絵
名称 Factory HAN BUN KO (はんぶんこ)
住所 富山県高岡市小馬出町63
電話 0766-91-8380
技法 螺鈿

一口に漆器の加飾と言っても、こんなにたくさんの技法があるのです。
これから漆器を見るときには、どの部分がどんな加飾技法になっているのかも注目してみてください。

関連記事:伝統工芸を体験出来る施設一覧

5.漆器の表示を見てみよう

漆器
会津塗、金沢漆器など日本各地で漆器が製造され、私たちの目を楽しませてくれています。
日常使いはもちろんのことお土産品としても人気のある漆器ですが、購入する際は価格だけではなく表示内容も気にしてみると良いでしょう。

家庭用品品質表示法のルール

漆器の品質表示については、家庭用品品質表示法で義務付けされています。
美術品や中古品は別として、そもそも品質表示がされていない漆器は法律上の義務を守っていないことになります。

家庭用品品質表示法では、漆器について、「品名」「表面塗装の種類」「素地の種類」を表示するように定められています。
まず、「品名」ですが、表面の塗装すべてに天然の漆のみを使用したものだけが「漆器」と表示することができます。
カシュー塗料やウレタン塗料で塗ったものは「合成漆器」と表示していきます。

漆器の品質表示
品質表示の例 出典:消費者庁webサイト

「表面塗装の種類」についても、漆を塗装したものだけが「漆塗装」と表示でき、カシュー塗料を用いたものは「カシュー塗装」、ウレタン塗料を用いたものは「ウレタン塗装」と表示していきます。

そして、「素地の種類」も、天然木を用いたものは「天然木」、プラスチック素地を用いたものはメラミン樹脂、フェノール樹脂といったように表示していくことになります。
このため、昔ながらの漆器を買いたいというときは、表面塗装の種類が「漆塗装」、素地の種類が「天然木」と表示されてみるものを選ぶと良いでしょう。

日本漆器協同組合連合会のルール

家庭用品品質表示法では漆のみを使って塗装したものを漆器と表示して良いルールになっていると説明してきましたが、伝統的な技法の中にも漆の中に顔料を混ぜて色を付けたり、細工をしやすくするために油を混ぜて粘度を調整することがあるところです。

家庭用品品質表示法ではこのような漆の扱いが曖昧になっていることもあり、一時期は、漆に合成塗料を混合したものまで「漆」と表示するところもありました。

このため、日本各地の漆器組合で結成された日本漆器協同組合連合会では、表示のガイドラインを定めています。
ガイドラインでは、着色剤、乾性油、天然の補助剤を加えたものは「漆」と表示して良いこととする一方で、硬化剤の量については漆に対して10%以内に抑えるように求めています。

また、合成塗料を混合した漆については、漆の比率が50%以上のものについては、塗装方法を「漆と合成塗料」、比率が50%未満のものは「合成塗料と漆」と表示し、それぞれ漆の比率も記載するように求めています。

伝統的工芸品としてのルール

伝統的工芸品に指定されている漆器については、家庭用品品質表示法や日本漆器協同組合連合会のガイドラインに加えて、伝統証紙を貼りつけるためのルールも守っていく必要があります。
伝統証紙とは、経済産業大臣から指定を受けた技法を守っていることを証明するためのものです。

漆器の産地組合では、「伝統的工芸品統一表示事業実施規程」に従って、伝統的工芸品産業振興協会と伝統証紙使用許諾契約を結び、組合員が作成した漆器のうち検査基準に合致したものに伝統証紙を貼付していきます。

このため、機械での大量生産品など、伝統的工芸品としての技法が守られていないものに伝統証紙を貼付することができず、職人手作りの漆器との差別化が図られているのです。

伝統証紙には、検査を行った組合の名称と管理番号も入っていますので、問題が生じた際にはすぐに対応ができる体制も整えられています。
各地の民芸店、お土産物屋には様々な漆器が並んでいますが、表示の意味を知っておくことによって、お気に入りの逸品を探し当てやすくなるかもしれません。

6.漆器の取り扱いとお手入れ、保管方法

美しく、手にもよく馴染む漆器。

漆器には少し扱いにくいイメージがあるかもしれませんが、そんなことはありません。
昔から日用品として使われてきたものですし、非常に長持ちするものです。

より良い状態で長く使うためにはコツがありますので、下記にまとめてみました。

漆器を使うときに避けるべきもの

  • 直射日光
  • 煮沸
  • スチールウールやスチールたわし
  • 過度な乾燥
  • 湯水に長時間浸す
  • 極端に湿度や温度の高い所
  • 電子レンジやオーブン、そして食洗機
  • 沸騰した直後の熱湯(色が微妙に変色する可能性があります)

漆器の洗い方

漆器の使用後はなるべく早く汚れを落としてください。
油物以外の軽い汚れであれば、ぬるま湯でさっと洗う程度で大丈夫です。

洗剤を使用する場合は、台所用中性洗剤を薄めて使用して柔らかいスポンジで優しく洗って下さい。
洗い終わったら自然乾燥よりも付近で拭いたほうが水滴の跡も残らず良い状態を保てます。
ご飯がこびりついてしまった場合は、ぬるま湯を10分程貼ってから洗い流して下さい。

蒔絵のある漆器について

通常の漆器に比べると丁寧な扱いが必要です。
洗う際はガーゼの布などを使い、柔らかい布巾で拭き取ってください。

漆器のにおいについて

できあがったばかりの漆器は、独特のにおいがする場合があります。
気になる方は、風通しの良い場所に陰干しして下さい。
すぐに取りたい場合は、米びつの中に入れておくか、酢または酒を含ませた柔らかい布で軽く拭いて、ぬるま湯で洗ってください。

保管方法

重ねて収納する場合、万全を期す為には器と器の間に紙や布切れをはさむと良いです。
乾燥対策の為、水の入ったコップなどを一緒に食器棚に入れておくと完璧です。

漆器は塗り直しなど、修理も出来ますので、何世代にも渡って使用していくことが出来ます。
安いものを使い捨てるよりも、大切に使うことで暮らしも豊かになるのではないでしょうか。

7.日本全国、漆器産地別の特徴

日本には数多くの漆器の産地があります。
ここでは、経産省指定伝統的工芸品に指定されている23種類の漆器をご紹介します。

7-1. 津軽塗


青森県で生産されている、津軽塗。
「唐塗」等、独特な模様が特徴の漆器です。

津軽塗は17世紀の終わり頃、津軽藩主の津軽信政が経済政策の一環として漆工芸を奨励したのが起源とされています。

津軽塗は、蒔絵などを用いずに漆で模様を描いていきます。
塗り方にも様々なバリエーションがあり、特に「唐塗」「ななこ塗」「錦塗」「紋紗塗」の4種が代表的な技法とされています。
中でも特徴的な模様の唐塗は、漆に卵白を混ぜて粘りを出し、ヘラで凹凸をつけた上に色漆を重ねていきます。

産地情報

名称 青森県漆器協同組合連合会
住所 〒036-8061
青森県弘前市大字神田2-4-9
弘前市伝統産業会館内
電話 0172-35-3629

7-2. 秀衝塗


秀衡塗とは岩手県(盛岡市、花巻市、一関市、奥州市、滝沢市、西磐井郡平泉町)で主に生産される伝統的工芸品です。
金箔を用いる、重厚感のある漆器です。

秀衝塗は12世紀、奥州藤原氏の日用道具としてつくらせたのが起源とされています。
「秀衝塗」という名前は三代目の秀衝にちなむものですが、この呼び名になったのは明治以降で、それ以前は南部塗と呼ばれていました。

金色堂で有名な奥州藤原氏らしく、秀衝塗には金箔が用いられます。
秀衝文様といわれる、源氏雲の上に金箔の有職菱文が描かれ、草花をあしらう絵柄が特徴的です。

産地情報

名称 岩手県漆器協同組合
住所 〒029-0523
岩手県一関市大東町摺沢字但馬崎10
(株)丸三漆器内
電話 0191-75-3153

7-3. 浄法寺塗


浄法寺塗とは岩手県(盛岡市、八幡平市、二戸市、滝沢市)で主に生産される伝統的工芸品です。
漆の産地としても有名な浄法寺らしく、上質な塗りの漆器です。

浄法寺塗の起源は8世紀に建立された天台寺の僧侶が、日常使いの漆器を造り始めたのが起源とされています。
漆の木の産地だったこともあり、有数の漆器産地として繁栄していきました。
現在では日本で生産される漆の7割以上が浄法寺で生産される漆となっています。

浄法寺は漆の産地でもある為、上質な国産漆を用いた製品が作られます。
このこともあり、漆本来の美しさを味わってもらう為に余分な装飾は施さず、無地のシンプルな製品が多いです。

産地情報

名称 岩手県漆器協同組合
住所 〒029-0523
岩手県一関市大東町摺沢字但馬崎10
(株)丸三漆器内
電話 0191-75-3153

7-4. 鳴子漆器

鳴子漆器の画像
鳴子漆器とは宮城県(大崎市)で主に生産される伝統的工芸品です。
元々は温泉街のお土産として誕生した漆器です。

鳴子漆器は17世紀頃、温泉に来た客向けのお土産品として生産が始まりました。

温泉街のお土産として生産されていた鳴子漆器の特徴として、日常で手軽に使ってもらえるように丈夫でシンプルな造りになっていることがあげられます。
派手な装飾は施さずに、美しい木目を楽しむことが出来るシンプルな透漆(すきうるし)の技法が用いられる「木地呂塗(きじろぬり)」のほか、「紅溜塗(べにためぬり)」や「流文塗(りゅうもんぬり)」などがあります。

産地情報

名称 鳴子漆器協同組合
住所 〒989-6822
宮城県大崎市鳴子温泉字新屋敷122−2
鳴子総合支所 観光建設課
電話 0229-83-3628

7-5. 川連漆器


川連漆器とは秋田県(湯沢市)で主に生産される伝統的工芸品です。
非常に丈夫な漆器で、日常の器としても人気です。

川連漆器は13世紀頃、稲庭藩主の小野寺重道の弟、道則が武具への漆塗りを家臣に命じたのが起源とされています。
その後江戸時代に入ると椀物も生産されはじめ、丈夫で手頃な漆器として人気となりました。

川連漆器は柿渋を用いる渋下地を使用する為、価格を抑えながらも非常に丈夫な漆器として人気です。
塗りの質も高く、手になじむ形もあいまって、日常使いの器として最適です。

産地情報

名称 秋田県漆器工業協同組合
住所 〒012-0105
秋田県湯沢市川連町字大舘中野142-1
電話 0183-42-2410

7-6. 会津塗


会津塗とは福島県で主に生産される伝統的工芸品です。
16世紀頃から生産されており、海外にも輸出される漆器です。

会津塗は16世紀、戦国時代に領主となった蒲生氏郷(かもううじさと)が前の領地(現:滋賀県)から職人を呼び寄せて生産を始めたのが起源とされています。

会津塗には独特の技法が多く、水あめに金粉を混ぜて後で水あめだけ洗いとる「消金粉(けしきんぷん)」や色粉で絵柄を描く「朱磨き」などがあります。
絵柄にも「会津絵」という独自のものがあり、これは檜垣、松竹梅、破魔矢を組み合わせて描かれます。

産地情報

名称 会津漆器協同組合
住所 〒965-0042
福島県会津若松市大町1-7-3
福島県伝統産業会館 内
電話 0242-24-5757

7-7. 鎌倉彫


鎌倉彫とは神奈川県で主に生産される漆工芸品で、木地に模様を彫りこみ、その上に漆を塗り重ねて作ります。

鎌倉彫は13世紀、大陸から伝わった紅花緑葉という堆朱をルーツとしています。
木地は彫りやすいカツラの木が主に使われ、多種多様な彫刻技法が用いられます。

産地情報

名称 伝統鎌倉彫事業協同組合
住所 〒248-0014
神奈川県鎌倉市由比ガ浜3-4-7
電話 0467-23-0154

7-8. 小田原漆器


小田原漆器とは神奈川県で主に生産される伝統的工芸品です。
木そのものが持つ木目を生かした塗りが施される漆器で、摺漆仕上げや木地呂漆仕上げが用いられます。

小田原漆器は15世紀頃に生産が始まったといわれています。
周囲を山に囲まれている為、豊富で良質な木材が手に入りやすい地の利を生かして発展を遂げてきました。

産地情報

名称 伝統小田原漆器組合
住所 〒250-0055
神奈川県小田原市久野621
神奈川県産業技術センター
工芸技術研究所4階
社団法人箱根物産連合会内
電話 0465-32-5252

7-9. 村上木彫堆朱


村上木彫堆朱とは新潟県(村上市)で主に生産される漆工芸です。

村上木彫堆朱は13世紀頃に大陸から伝わった堆朱をルーツとしており、その堆朱をベースに、木彫りに朱漆を塗るといった独自の発展を遂げてきました。

もともと堆朱とは、漆を何層も重ねてから絵柄を彫り、断面には漆の層が見えるものを言いますが、村上木彫堆朱は木地に絵柄を彫り、その上に朱漆を塗ります。
また、村上木彫堆朱には朱漆で仕上げるもののほか、「朱溜塗」「堆黒」「金磨塗」「色漆塗」「三彩彫」といった技法があります。

産地情報

名称 村上堆朱事業協同組合
住所 〒958-0032
新潟県村上市松原町3-1-17
電話 0254-53-1745

7-10. 新潟漆器


新潟漆器とは新潟県で主に生産される伝統的工芸品です。
竹塗に代表されるように、ユニークな製品が多い漆器です。

新潟漆器は17世紀の初めに生産が開始されたとされています。
飛騨の春慶塗りからも影響を受けたとされ、藩の保護もあり独自の技術も発達させながら生産を拡大していきました。

新潟漆器には錆で竹の節の様に見せる竹塗(たけぬり)という独特の技法があります。
この他にも、花塗、石目塗、錦塗、磯草塗など様々な技法をもっています。

産地情報

名称 新潟市漆器同業組合
住所 〒950-2021
新潟市西区小針藤山16-9
新潟樹脂産業(株)内
電話 025-265-2968

7-11. 木曽漆器


木曽漆器とは長野県で主に生産される伝統的工芸品です。
17世紀頃、元々生産していた木製品を丈夫にする為に漆塗りを施したことが起源とされます。
その後は土産品としても人気となりました。

木曽漆器は、豊富で良質な木材が採れる産地の特性を活かし、美しい木目を生かした塗りが施されます。
透漆を用いる木曽春慶(きそしゅんけい)といった技法が代表的で、シンプルな見た目と使いやすい木地とあいまって、用の美の漆器として人気となっています。

産地情報

名称 木曽漆器工業協同組合
住所 〒399-6302
長野県塩尻市木曽平沢2272-7
電話 0264-34-2113

7-12. 高岡漆器


高岡漆器とは富山県(高岡市)で主に生産される漆器です。
17世紀、加賀藩主の前田利長が高岡城を築城する際に日常の器などを漆器で作らせたのが起源とされています。

高岡漆器の代表的な技法として、彫刻を施した木地の上に漆を塗る「彫刻塗」、貝殻を使う螺鈿細工を用いる「青貝塗」、錆絵に花や鳥などの文様を施す「勇助塗」の3種があります。

産地情報

名称 伝統工芸高岡漆器協同組合
住所 〒933-0909
富山県高岡市開発本町1-1
高岡地域地場産業センター3階
電話 0766-22-2097

7-13. 輪島塗


輪島塗とは石川県(輪島市)で主に生産される伝統的工芸品です。
日本に数多くある漆器の中でも代表的な存在とされています。

輪島では古代より漆が使われていたとされていますが、現在の形になったのは17世紀とされています。
港に近いために全国へ輸出を行い、当時から人気の漆器となっていました。

漆器の中でも代表的存在の輪島塗は、その堅牢さに最大の特徴があります。
「布着せ」という、器のふちなど消耗しやすい部分に漆で布を貼り付けて補強する技術が用いられ、更にその上に地の粉を混ぜた漆で下地を作ります。
更に上塗りにも様々な技法が用いられ、結果として丈夫かつ美しい漆器となり、日本の漆器の代表とも評されます。

産地情報

名称 輪島漆器商工業協同組合
住所 〒928-0001
石川県輪島市河井町24-55
電話 0768-22-2155

7-14. 山中漆器


山中漆器とは石川県で主に生産される伝統的工芸品です。
挽物木地の産地としても有名な山中地区で作られる漆器です。

山中漆器は16世紀、越前の木地職人が移住してきた際、ロクロで木地作りを始めたのが起源とされています。

日本を代表する挽物木地の産地としても有名な山中地方で作られる山中漆器は、下地の木地の美しさが特徴です。
木地自体に装飾を施す技法、「筋挽き(すじびき)」「千筋(ちすじ)」「荒筋(あらすじ)」「毛筋(けすじ)」「糸目(いとめ)」「トビ筋(とびすじ)」「稲穂挽き(いなほびき)」などがあります。

産地情報

名称 山中漆器連合協同組合
住所 〒922-0111
石川県加賀市山中温泉塚谷町イ268-2
山中漆器伝統産業会館内
電話 0761-78-0305

7-15. 金沢漆器


金沢漆器とは石川県(金沢市、野々市市、河北郡内灘町)で主に生産される伝統的工芸品です。
17世紀、加賀藩主の前田利常が産業振興の為に高台寺蒔絵の五十嵐道甫という人物を招き、技法を伝授したのが起源とされます。

蒔絵が有名な金沢漆器は、加賀蒔絵とも呼ばれます。
肉合研出蒔絵(ししあいとぎだしまきえ)という代表的な技法は、肉上げした文様に金粉を蒔いて研ぎだします。
金沢の風土を反映したような、気品のある豪華な漆器です。

産地情報

名称 金沢漆器商工業協同組合
住所 〒920-8639
石川県金沢市尾山町9-13
金沢商工会議所内
電話 076-263-1161

7-16. 飛騨春慶 

飛騨春慶塗りのはまぐり盆
岐阜県で作られる伝統的工芸品、飛騨春慶(ひだしゅんけい)。
琥珀色が美しい漆器です。

飛騨春慶の起源は16世紀の初め頃、宮大工の高橋喜左衛門がサワラの木目の美しさに惚れ、その木でハマグリ盆というお盆を作り、城主の嫡男である金森可重に献上したことに始まります。

その出来に感動した可重は漆工の成田三右衛門に漆を塗らせ、これが瀬戸焼の名品「飛春慶」に似ていたことから春慶塗と名づけられました。


飛騨春慶の特徴は、その美しい琥珀色と、うっすらと見える木目にあります。
周囲で豊富な木材が採れる地の利を活かし、良質な木材を用いて作られてきました。
その為、”透き漆”という技法を使って木目を活かした製品づくりが行われているのです。

satori.nさん(@himawarimusume)が投稿した写真


飛騨春慶で近頃人気なのは、弁当箱です。
ここでは弁当箱作りを元にその製法をご紹介します。

木地作り

弁当箱のように曲線の器を作る際にはまず、熱湯に漬けて柔らかくした木地を型に沿って曲げることから始まります。
一枚の板を輪っか状に曲げ、端と端に穴を開け、その穴同士をさくらカンバと呼ばれるヤマザクラの皮で編み込みます。
この皮は非常に丈夫で、何十年と経過しようとびくともしません。

塗り

出来上がった木地に、まずは下地塗りを施します。
そして、木地の色ムラを統一する為に、食紅・黄色などで色付けを行います。
この時の色が、出来上がりの琥珀色の元となっているのです。

色付けの後は、大豆を細かくして布巾でこした”豆シブ”を塗っていきます。
これは、木地の柔らかい部分に漆が過剰に入り込み黒くなるのをふせぐ為。
漆は大豆のたんぱく質と合わさると硬くなる性質があるので、奥まで染み込まないのです。

そして漆塗りを行います。
塗っては乾かし、塗っては乾かしを繰り返し、何層にも漆を重ねて丈夫にします。

そして乾燥させると、ようやく完成。
飛騨春慶の出来上がりです。

産地情報

名称 飛騨春慶連合協同組合
住所 〒506-0844
岐阜県高山市上一之町6
(有)戸沢漆器内
電話 0577-32-2966

7-17. 越前漆器


越前漆器とは福井県で主に生産される漆器です。

越前漆器の歴史は古く、6世紀まで遡ります。
後の継体天皇がまだ皇子の頃に、冠の修理を越前の職人に命じ、その出来栄えに感動した皇子が漆器生産の奨励を行ったことが起源とされています。

越前漆器は渋下地を用いている為に非常に丈夫で、業務用の漆器としても高いシェアを誇り、旅館などでも多く用いられています。

産地情報

名称 越前漆器協同組合
住所 〒916-1221
福井県鯖江市西袋町37-6-1
電話 0778-65-0030

7-18. 若狭塗


若狭塗とは福井県で主に生産される伝統的工芸品です。
卵殻や松葉を用いる独特の模様が特徴的な漆器です。

若狭塗は17世紀、小浜藩の塗師が大陸の「存星(ぞんせい)」という技法から着想を得て作り始めたのが起源とされています。

若狭塗は卵殻や松葉、菜種やモミ殻などを用いる研ぎ出しの変わり漆が特徴です。
独特の模様は唯一無二の個性的なもので、とくに塗箸は人気となっています。

産地情報

名称 若狭漆器協同組合
住所 〒917-0061
福井県小浜市小浜玉前57-1
電話 0770-52-0793

7-19. 京漆器


京漆器とは京都府で主に生産される伝統的工芸品です。
よく手に馴染み、口ざわりの良い漆器とされています。

京漆器の歴史は古く、平安時代から生産されています。
また、京漆器は下地に特徴があり、漆を吸い込ませた木地に麻の布を貼り、錆下地をつける本堅地が用いられます。
この中で「くくり」と呼ばれるふちに余分に錆下地を塗る工程を経ることで、口ざわりの良い器になります。

産地情報

名称 京都漆器工芸協同組合
住所 〒606-8343
京都府京都市左京区岡崎成勝寺町9-1
KYOオフィス
電話 075-761-3460

7-20. 紀州漆器


紀州漆器とは和歌山県で主に生産される伝統的工芸品です。
庶民に愛される丈夫な漆器です。

紀州漆器は15世紀頃から生産されていた木地の椀に、漆を施したのが起源とされています。
これは根来寺の僧が日常用の漆器を作ったものとされています。

紀州漆器は日常使いの漆器として庶民にも愛用され、低価格ながらも丈夫な漆器として名高いです。
また、「根来塗」という特徴的な塗りがあり、これは元々黒漆の上に朱漆を塗り仕上げた製品の上塗りが剥がれ、下層の黒漆が出てきたものが始まりです。
これが趣があって美しいとされ、最近ではあえて上塗りを剥がしたものも販売されています。

産地情報

名称 紀州漆器協同組合
住所 〒642-0001
和歌山県海南市船尾222
紀州漆器伝統産業会館 内
電話 073-482-0322

7-21. 大内塗


大内塗とは山口県で主に生産される漆器です。

大内塗は14世紀頃、海外との交易用に漆器作りが奨励されたのが起源です。
名称が「大内塗」に統一されたのは明治時代で、それ以前は「山口塗」や「大内椀」、「雪舟椀」と呼ばれていました。

大内塗は茶色がかった朱色に特徴があり、そこに蒔絵や切箔などで装飾が施されます。
特に丸みがあり可愛らしい大内人形が有名で、海外でも人気となっています。

産地情報

名称 大内塗漆器振興協同組合
住所 〒753-0214
山口県山口市大内御堀4138番地
(有)中村民芸社内
電話 083-927-0619

7-22. 香川漆器


香川県で生産される伝統工芸品、香川漆器。

香川漆器は19世紀の初めに玉楮象谷(たまかじぞうこく)が様々な漆器製品を作り始めたのが起源とされます。
玉楮象谷の名は香川漆器の技法の一つ、象谷塗(ぞうこくぬり)としても現在に残されています。

現在では、60程の工房が香川漆器作りに取り組み、日々伝統を繋ぎながら、新たな製品づくりに取り組んでいます。

多種多様な技法が使われる事が特徴の香川漆器。
その中でも「彫漆(ちょうしつ)」、「蒟醤(きんま)」、「存清(ぞんせい)」、「後藤塗(ごとうぬり)」、「象谷塗(ぞうこくぬり)」の5つの技法が代表的です。

  • 彫漆
  • 香川漆器の彫漆(ちょうしつ)
    出展:香川漆器協同組合HP
    漆を何層にも塗り重ね、それを削ることで文様を出す技法。

  • 蒟醤
  • 香川漆器の蒟醤(きんま)
    漆の地を削り文様を彫り、そこに色漆を埋めて研ぎ出す技法。

  • 存清
  • 香川漆器の存清(ぞんせい)
    漆の地に色漆で文様を描き、輪郭部などを彫って仕上げる技法。
    出展:香川漆器協同組合HP

  • 後藤塗
  • 香川漆器の後藤塗
    漆を塗った後、布などで叩き斑紋を出す技法。

  • 象谷塗
  • 香川漆器の象谷塗(ぞうこくぬり)
    出展:香川漆器協同組合HP
    漆を塗った後、マコモという植物の粉をまいて仕上げる技法。

香川漆芸研究所

香川県には、香川漆器の職人を養成する、香川漆芸研究所という施設があります。
1954(昭和29)年に開設されたこの施設は当初、既に漆器作りに従事している職人の技術向上の為に運営されていました。

しかしその後方針を変更し、1982(昭和57)年度からは未来の漆器職人を養成する施設に生まれ変わったのです。
香川漆器の技法を3年かけて学び、現在では香川漆芸研究所の修了者(研究生)は400人を超え、多くの修了者が漆器職人となり、活躍しています。

関連記事:伝統工芸の職人になるには?職人を養成する施設一覧

名称 香川漆芸研究所
住所 香川県高松市番町1丁目10番39号
電話 087-831-1814

カラフルな香川漆器
出展:青山スクエアHP
近年、一和堂工芸さんで作られているカラフルな香川漆器が注目されています。

これは顔料を混ぜて作った漆を塗ったもので、顔料によって粘度が違うため、塗りやすさも変わるそうです。

産地情報

名称 香川県漆器工業協同組合
住所 〒761-0101
香川県高松市春日町1595
電話 087-841-9820



7-23. 琉球漆器


琉球漆器とは沖縄県で主に生産される伝統的工芸品です。

琉球漆器は14世紀頃、海外との交易用に生産されたのが起源とされています。
17世紀には琉球王府直営の製作所が設置され、様々な製品が作られるようになりました。

琉球漆器は「螺鈿」、「沈金」、「箔絵」といった装飾が施され、豪華絢爛で派手な漆器として人気が高いです。

産地情報

名称 琉球漆器事業協同組合
住所 〒902-0078
沖縄県那覇市識名3-19-6
識名公民館ホール1階
電話 098-855-6789

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