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アダチ版画財団の研修生制度とは?先輩インタビュー

アダチ版画の摺りの様子
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アダチ伝統木版画技術保存財団が行っている高度技術者研修制度。

伝統木版技術を継承し、将来職人となって活躍する人材を育成する為に毎年1~2名の研修生の採用を行うもので、採用後は財団の母体である「アダチ版画研究所」にて職人から直接、技術を学ぶ事になります。

現在アダチ版画研究所では、この研修制度出身の若手職人が活躍しています。

今回はそんな高度技術者研修制度について、研修生出身で現在は摺師見習の藤代さんにお話を伺いました。

Q.このお仕事に興味を持ったきっかけを教えてください。

定期実演会を見に来た時に、実際に職人さんが実演されている姿を見て「格好良いな」と思ったのがきっかけです。

アダチ版画財団の定期実演会の様子

財団の定期実演会の様子
(*現在はコロナウイルス感染拡大防止の観点から開催されていません)

Q.浮世絵に興味をもったのはいつからですか。

父が彫金師という職人で、手仕事が身近な存在だったというのもあって、色々な手仕事について調べていました。

小さい頃から妖怪が好きで、インターネットとか展示会とかで妖怪の絵を見ていたんですが、実はその絵が浮世絵だったっていうのを知った時に、木版画っていう伝統的な手仕事があるんだって存在を知って、そこから興味を持ちました。

Q.専門系や美大に通っていたのですか?

普通の大学で、法学部でした。

Q.インターンシップに参加して変化や学びはありましたか?

教室などで自分で木版画を作った事もあったんですが、職人さんから教わるという体験はインターンシップが初めてでした。
ただ彫るという作業にも伝統的なやり方というのがきちんとあって、それにのっとって作業を進めていくのが今まで体験した事がなかったので、とても勉強になりました。

彫師の指導をうける様子

彫師の指導をうける様子

参加者の摺作業の様子

参加者の摺作業の様子

Q.研修生になって最初はどんな作業から始めるのですか?

一番最初に教えて教えて頂いたのは絵具作りで、その他自分で使う道具づくりから始まって、そこから簡単な模様などを摺る練習をしました。

絵の具をこねてる様子

絵の具をこねてる様子

絵具を混ぜる前

絵具を混ぜる前

絵具を混ぜた後

絵具を混ぜた後

Q.今は先輩と同じ作業をしているのですか?

作業内容としては同じですが、まだ商品を完全に任されるという訳ではなくて、実際に商品にする和紙を使った練習であったりとかをしている段階です。

Q.実際に作業をしてみて、「想像と違ったな」という所はありますか?

和紙についてですね。
和紙に水分を与えて湿り気を与えてから木版画を刷るんですけど、その湿らせ具合によって刷り上がりだったりとか、摺ってる最中に影響が出てしまうっていうのが一番驚きました。

絵具を摺る技術だけじゃなくて、そういう和紙の湿り具合の管理まで仕事の一つなんだということがとても驚きました。

アダチ版画の摺り作業風景

Q.大変だった事はありますか。

好きじゃないと続けられないとは思います。
私は今絵具作りの作業を担当しているんですけど、その絵具は先輩方皆さんが使うものなので、そこをしっかりしないと先輩方の仕事に影響が出てきてしまうので、そういう所は緊張します。

あとは体力仕事でもあるので、自分の作業スペースでお昼寝とかして午後に備えたりもしています。

摺師が仕事をする部屋の様子

摺師が仕事をする部屋の様子

Q.良かった所を教えて下さい。

実際に絵を完成させるという工程をみれる所です。
展示会などでは完成された絵しか見れませんが、私たちは一色一色入れている過程を見る事が出来るので、それはこの仕事をしている人だけがみれる特権かなと思いました。

Q.この仕事に興味がある、職人を目指している人へアドバイスはありますか。

このお仕事はきっと、好きとか面白いって思う気持ちがあった方がより楽しめるというか、前向きに取り組めると思うので、そういう気持ちを大切に出来たら一生懸命頑張れるのではないかと思います。

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