伝統産業の振興に熱心な金融機関

銀行
伝統的工芸品の製造は、原材料の仕入れから、製造、販売できる状態にするまでは一定の時間もかかりますので、資金繰りを安定させていく上でも金融機関の協力が必要不可欠です。

今回は、伝統工芸品の製造をはじめとした伝統産業の振興に熱心な金融機関を紹介していきます。
伝統産業分野については、大手銀行よりも、地元に密着した地域金融機関による取組が目立つのが特徴的です。

【目次】
1.東京都民銀行
2.西武信用金庫
3.さがみ信用金庫
4.東濃信用金庫
5.大分みらい信用金庫
6.飛騨信用組合

1.東京都民銀行

東京都民銀行では、「老舗のチカラ」という融資商品を展開しています。
首都圏を地盤とする老舗企業や日本の伝統工芸にかかわる事業者などを対象とした融資商品であり、地域活性化を後押しする取組として注目を集めています。

東京都民銀行自身、東京商工会議所などの協力を得て、中小企業のためにという趣旨のもとに設立されていますので、伝統産業との親和性が高いのかもしれません。

2.西武信用金庫

東京都中野区に本店を置く西武信用金庫では、ソーシャルビジネス応援を目的に「CHANGE」という融資商品を展開しています。
日本財団の「わがまち基金」と連携した融資商品であり、低金利・原則無担保と借り手側にとってありがたい条件設定がされています。

伝統産業の振興は地域経済の活性化にもつながるものであり、ソーシャルビジネスとの関連も強いところです。
これまでも、伝統工芸技術を活用したブランド企画、日本の伝統産業の技術を用いた商品販売事業などに融資が実行されています。
西武信用金庫の営業区域内(東京都全域、埼玉県・神奈川県の一部)で事業展開を考えている方は、一度相談されてみてはいかがでしょうか。

3.さがみ信用金庫

神奈川県小田原市に本店を置くさがみ信用金庫では、地域の文化・芸術活動に携わる団体・個人を応援していくために「地域文化芸術振興基金」を設置し、各種助成活動を行っています。
伝統芸能の伝承と後継者育成、伝統工芸技術の振興といった活動も助成対象となっており、伝統産業の振興に一役買っています。

4.東濃信用金庫

岐阜県多治見市に本店を置く東濃信用金庫では、地元の伝統的工芸品である美濃焼の技術の伝承を図っていくために、1987年から「美濃陶芸作品永年保存事業」を実施しています。

毎年、永年保存するにふさわしい作品を数点選定して買い上げることによって、地元の陶芸作家の製作意欲向上につながっています。
地場産業の振興、伝統文化の継承に向けて自ら需要を作り出している金融機関と言えます。

5.大分みらい信用金庫

大分県別府市に本店を置く大分みらい信用金庫では、伝統的工芸品に指定されている別府竹細工の産地組合である別府竹製品協同組合と「業務連携に関する覚書」を今年3月に交わしています。

竹工芸品作家の創業や後継者育成を目的とした業務連携であり、大分みらい信用金庫のネットワークを生かしたビジネスマッチングや空き店舗を活用したアトリエの開設なども検討しているとのことです。
地域金融機関と工芸品産地組合が直接タッグを組んだ先進的な事例であり、同様の取組が他地域にも広がっていくことを期待します。

別府竹細工
[別府竹細工]

6.飛騨信用組合

岐阜県高山市に本店を置く飛騨信用組合では、地域内に眠っている沢山のアイディア・プロジェクトの目覚めを後押しすることを目的として、購入型クラウドファンディング「FAAVO飛騨・高山」の運営を行っています。

2014年から投資案件の募集を行っていますが、第1号案件は地元のフリーペー発行案件でしたが、投資者に冊子とともに地元生産品がお返しとして贈られるなど、地域産業との結びつきが強いのが特徴的です。
廃校となった小学校での染織体験教室の開設、地元木材と飛騨の伝統工芸を組み合わせた雑貨の開発資金の調達にも成功するなど、飛騨・高山地域の伝統の担い手にとって身近な存在になりつつあります。

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