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百人一首のちはやふるの意味とは?ちはやぶるとの違いも|在原業平朝臣の和歌を簡単解説

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「ちはやふる」は百人一首の和歌の中でも、特に人気がある一首です。
末次由紀さんが競技かるたの世界を描いた少女漫画も「ちはやふる」というタイトルで、映画化もされるくらい人気となっています。

そこで気になってくるのが、「ちはやふる」ってどういう意味?という事ですよね。
今回は、そんな「ちはやふる」の意味について、解説していきたいと思います。

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ちはやふるの意味

早速、ちはやふるの意味をみていきましょう。
結論を先に言うと、神にかかる枕詞で”勢いの激しい”という意味を持ちます。

このちはやふるが詠まれている和歌は、下記の在原業平の和歌です。

在原業平の和歌

ちはやぶる神代も聞かず竜田川
からくれなゐに水くくるとは

在原業平朝臣

【読み】
ちはやぶるかみよもきかずたつたがは
からくれなゐにみづくくるとは
【意味】
不思議なことが多かった神代にも聞いたことがない。竜田川が真っ赤に括り染めになるなんて。
【解説】
”ちはやぶる”:神にかかる枕詞で、勢いの激しい。
”神代”:神がおさめていた時代。
”竜田川”:現在の奈良県生駒郡にある川。
”からくれなゐ”:真紅。
”くくる”:括って染めるという意味。絞り染めにすること。

この和歌が収録されている古今集の詞書には「二条の后の春宮の御息所と申しける時に、御屏風に竜田川にもみぢ流れたるかたをかけりけるを題にてよめる」とあります。

つまりこの歌は、屏風の絵を見て詠んだ歌なのです。

二条の妃(高子)とかつて恋愛関係にあった作者が、昔の恋を思い起こさせる為により大げさに詠んだ歌だと言われています。

作者である在原業平(ありわらのなりひら)は、美男子としても有名でした。
六歌仙、三十六歌仙の一人でもあり、有名な古典作品である「伊勢物語」はこの在原業平を主人公にしています。

”ちはやふる”と”ちはやぶる”の違い

上記の和歌では”ちはやぶる”となっていますが、”ちはやふる”との違いは何?どちらが正解?と思う方もきっと多いですよね。
結論は、どちらも正しいという事になります。
濁点の有無による、意味の違いもありません。

万葉集では「千磐破」「知波夜布流」など様々な漢字で表記されていることもあり、正しい読み方というのはわからないんですね。

ちなみに漫画「ちはやふる」作者の末次由紀さんは、「”ふる”の方が細胞の揺らめきみたいな繊細さが感じられて、見た目も響きも可愛い」「こどもが初めて札を見たら”ぶる”とは読まない」といった理由から、ちはやふるというタイトルにしたそうです。

まとめ

いかがでしたでしょうか。
今回はちはやふるの意味と、”ちはやぶる”との違いなどを簡単に解説しました。
その他については、下記の関連記事をご覧ください。

[関連記事]
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