竹取物語「蓬莱の玉の枝」原文と現代語訳・解説・問題

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竹取物語(たけとりものがたり)といえば作者不明の日本最古の仮名物語として知られています。

今回はそんな高校古典の教科書にも出てくる竹取物語の中から「蓬莱の玉の枝」について詳しく解説していきます。

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竹取物語「蓬莱の玉の枝」の解説

竹取物語でも有名な、「蓬莱の玉の枝」について解説していきます。

竹取物語「蓬莱の玉の枝」の原文

【①の原文】

今は昔、竹取の翁といふ者ありけり。
野山にまじりて竹を取りつつ、よろづのことに使ひけり。
名をば、さぬきの造となむいひける。

その竹の中に、もと光る竹なむ一筋ありける。
あやしがりて、寄りて見るに、筒の中光りたり。
それを見れば、三寸ばかりなる人、いとうつくしうてゐたり。

【②の原文】

これやわが求むる山ならむと思ひて、さすがに恐ろしくおぼえて、山のめぐりをさしめぐらして、二、三日ばかり、見歩くに、天人のよそほひしたる女、山の中よりいで来て、銀の金鋺を持ちて、水をくみ歩く。
これを見て、船より下りて、「この山の名を何とか申す。」と問ふ。
女、答へていはく、「これは、蓬莱の山なり。」と答ふ。
これを聞くに、うれしきことかぎりなし。

その山、見るに、さらに登るべきやうなし。
その山のそばひらをめぐれば、世の中になき花の木ども立てり。
金・銀・瑠璃色の水、山より流れいでたり。
それには、色々の玉の橋渡せり。
そのあたりに、照り輝く木ども立てり。

その中に、この取りてまうで来たりしは、いとわろかりしかども、のたまひしに違はましかばと、この花を折りてまうで来たるなり。

【③の原文】

御文、不死の薬の壺並べて、火をつけて燃やすべきよし仰せたまふ。
そのよりうけたまはりて、士どもあまた具して山へ登りけるよりなむ、その山を「ふじの山」と名づけける。

その煙、いまだ雲の中へ立ち上るとぞ、言ひ伝へたる。

竹取物語「蓬莱の玉の枝」の現代語訳

【①の現代語訳】

今ではもう昔のことだが、竹取の翁とよばれる人がいた。
野や山に分け入って竹を取っては、いろいろな物を作るのに使っていた。
名前を、さぬきのみやつこといった。

(ある日のこと、)その竹林の中に、根元の光る竹が一本あった。
不思議に思って、近寄って見ると、筒の中が光っている。
それを見ると、(背丈)三寸ほどの人が、まことにかわいらしい様子で座っていた。

竹の中からかぐや姫を見つけた翁は、”なよ竹のかぐや姫”と名付けて本当の娘の様に大切に育てます。
美しいかぐや姫の噂を聞きつけた男たちの中でも、特に熱心な5人の貴公子が求婚してきます。
それを断りきれなかったので、「望みの品を持参した人と結婚する」と言って、一人ずつに難題を出します。
どれも入手困難な品でしたが、求婚者たちは知恵と富の力で挑戦していきました。

そのうちの一人である”くらもちの皇子は、蓬莱の玉の枝を探しに行くフリをして家に篭り、職人に偽物の玉を作らせて三年後に翁の家に戻ります。
そして皇子は架空の冒険談を語ります。

【②の現代語訳】

これこそ私が探し求めてた山だろうと思って、(嬉しくはあるのですが)やはり恐ろしく思われて、山の周囲をこぎ回らせて、二、三日ばかり、見て回っていますと、天人の服装をした女性が、山の中から出てきて、銀のお椀を持って、水をくんでいきます。
これを見て、(私は)船から下りて、「この山の名はなんというのですか。」と尋ねました。
女性は答えて、「これは、蓬莱の山です。」と言いました。
これを聞いて、嬉しくてたまりませんでした。

その山は、見ると、(険しくて)全く登りようがありません。
その山の斜面の裾を回ってみると、この世には見られない花の木々が立っています。
金・銀・瑠璃色の水が、山から流れ出てきます。
その流れには、色さまざまの玉で出来た橋が架かっています。
その付近に、光り輝く木々が立っています。

その中で、ここに取ってまいりましたのは、たいそう見劣りするものでしたが、(姫が)おっしゃったものと違っていては(いけないだろう)と思い、この花の枝を折ってまいったのです。

皇子がこの様に得意げに語っていると、そこに玉を作らされていた職人が現れ、「千日余りも働いたのに、まだ褒美が貰えていないからどうにかしてほしい」と訴えてきた事で、皇子の策略は破れてしまいました。
他の四人も目指す品物を手に入れる事が出来ずに、全て失敗に終わります。

そうしているうちにまた三年が過ぎ、かぐや姫は月を見ては嘆き悲しむ様になりました。
翁が訳を尋ねると、「私は実は月の都の者です。訳あって人間界に参りましたが、八月十五夜には月に帰らなければなりません。」と打ち明けます。

いよいよ中秋の名月の夜になり、帝は二千人の兵士で翁の家を守りますが、月の都の人々の前では無力でした。
かぐや姫は翁には着ていた衣を、帝には天人の持参した不死の薬をそれぞれ手紙と共に残し、天に登っていってしまいます。

帝は、不死の薬があったところでかぐや姫のいないこの世にいつまでもとどまる気がしません。
そこで「どの山が天に近いか。」と聞き、ある人が「駿河の国にある山が都からも近く天にも近い」とお返事申し上げたので、その山に使者を遣わせます。

【③の現代語訳】

(帝は)お手紙と、不死の薬の壺を並べて、火をつけて燃やすようにと、ご命令になった。
その旨を承って、(使者が)兵士たちをたくさん引き連れて山に登ったということから、その山を(「士に富む山」、つまり)「ふじの山」と名付けたのである。
その煙は、いまだに雲の中へ立ち上っていると、言い伝えられている。

竹取物語「蓬莱の玉の枝」の単語・語句解説

[金鋺]
金属製のお椀。

[瑠璃]
宝石の一種で、紫がかった紺色をしている。

*竹取物語「蓬莱の玉の枝」でテストによく出る問題

○問題:「ふじの山」と名付けられた理由は何か。
答え:帝の使者が沢山の兵士を引き連れて山に登ったから。

まとめ

いかがでしたでしょうか。
今回は竹取物語でも有名な、高校古典教科書にも掲載されている「蓬莱の玉の枝」についてご紹介しました。

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